2005 Fiscal Year Annual Research Report
超音波刺激とヒアルロン酸を駆使した軟骨再生に関する研究
Project/Area Number |
17591586
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
竹内 良平 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (30236442)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森下 信 横浜国立大学, 環境情報工学, 教授 (80166404)
高垣 裕子 神奈川歯科大学, 口腔生化学, 助教授 (60050689)
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Keywords | 関節軟骨 / 超音波 / ヒアルロン酸 / 3次元培養 / メカニカルストレス |
Research Abstract |
研究目的:超音波刺激は骨芽細胞を活性化させ、骨癒合を促進させる事実は確認されている。しかし、軟骨細胞に対する影響を明確にした報告はない。我々が確立した3次元培養軟骨モデルを用いて超音波刺激とヒアルロン酸投与の有効性を検証することが目的である。 材料と方法:Type Iコラーゲンスポンジにブタの足関節より単離した軟骨細胞をコラーゲンゲルに混ぜて吸着させ、三次元的に培養した。これに1.5MHz,出力強度30mW/cm^2の超音波(US)を1日20分照射してその効果を検討した。培地にはヒアルロン酸(HA0.01%)を加えたものと加えないものの2種類を用意し、条件をそれぞれ(HA-US-群:コントロール)、(HA+US-群)、(HA-US+群)、(HA+US+群)の4群とした。培養後3,7,10,14日目の細胞数、コンドロイチン硫酸異性体量(C4S、C6S)を測った。また培養後1,2週の組織標本を検討した。 結果:培養後14日のHA+US+群,HA-US+群の軟骨細胞数は、コントロール群の約114%で有意に増加した(p<0.05)。10、14日目のHA+US+群,HA+US-群のC4S、C6S量は,それぞれコントロール群に比べて多かった。アルシャンブルー染色組織標本では超音波+群が-群よりも厚い軟骨層を観察した。 考察および結論:従来、軟骨細胞は超音波刺激の影響は受け難く、細胞数は増加させないのが定説であった。しかし、スポンジなどの担体上に培養すれば軟骨細胞数は増えることが確認された。その理由の一つは我々の開発した3次元培養方法は実際の関節軟骨の構造に似ていることが挙げられる。軟骨に対する超音波刺激とヒアルロン酸投与が軟骨細胞の活性化を促すことが示唆された。今後、免疫組織学的検討、遺伝子学的検討を行う予定である。
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Research Products
(1 results)