2005 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリアによる虚血性神経細胞死調節機構と脳保護法の開発
Project/Area Number |
17591651
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
飯島 毅彦 杏林大学, 医学部, 助教授 (10193129)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三島 竜弥 杏林大学, 医学部, 助手 (40317095)
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Keywords | ミトコンドリア / 神経細胞死 / 脳虚血 / 膜電位 / Akt / 細胞内Ca / fluo-3 / Rhod-2 |
Research Abstract |
虚血に伴う神経細胞死の際、細胞内Ca^<++>濃度が異常に上昇することが観察され、これが、急性の神経細胞死(necrosis)と、緩徐に起こるapotosisの両者の原因となると考えられている。ミトコンドリアはこのCa^<++>の異常な上昇を緩衝するための細胞内小器官であると考えられており、細胞内Ca^<++>の上昇はミトコンドリアの機能不全も原因のひとつと考えられる。 本年度は、ミトコンドリアと細胞質の間のCa^<++>の動きを測定する実験のセットアップを行った。高感度CCDカメラを導入し、早い動きのCa^<++>の変化をとらえた。細胞内Ca^<++>は、Ca^<++>indicatorであるFluo-3にて、ミトコンドリア内のCa^<++>は、Rhod-2にて蛍光画像として描出した。ionomycinにて細胞内Ca^<++>を上昇させ、この際のミトコンドリアのCa^<++>と細胞内Ca^<++>の動態を観察した。この研究は現在進行中であり、来年度も引き続き実験を進行させていく。 また、細胞内セコンドメッセンジャーであるPhosphokinaseであるAktがエネルギー状態を感知し、ミトコンドリアによるapoptosisの調節機構に働きかけているという報告がある。そこで、これまでの無酸素無糖培養(OGD)モデルを用いてAKtのリン酸化を分析した。その結果、短時間のapoptosisを起こす30分のOGD後では、AKtがリン酸化されることが観察された。本研究結果は、本年4月に開催されるミトコンドリアの国際シンポジウムKeystone symposium "Metabotolomics : From Bioenergitics to Apoptosis"にて発表される。
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Research Products
(1 results)