2005 Fiscal Year Annual Research Report
音樂運動療法検証から発展させた五感刺激心拍リズム1/fゆらぎ解析法の適用領域拡大
Project/Area Number |
17591653
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
後藤 幸生 愛知医科大学, 客員教授 (40079984)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松 徹 愛知医科大学, 医学部, 教授 (80109777)
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Keywords | 生体生命情報学 / アルゴリズム / 心拍変動解析 / 自律神経 / 意識障害 / 医療・福祉 / リズムとバランス / リハビリテーション |
Research Abstract |
遷延性意識障害患者に対し単なる音樂療法でなく、トランポリン療法を加味した音樂運動療法の医学的科学的検証を独自の方法でここ数年来やってきた経験から、今年度は「意識障害レベルの科学的判定法の新開発」を目指し、先ずICUにおける急性期脳挫傷で意識のない患者群、対照としての健常者群間で脳波、心臓リズム解析法を通じて検討を行った。その結果、一般に行われる安静時測定では得られない有益なデータを集積できた。この評価法とは大掛かりで高価な装置を用いずともベッドサイドでいつでも容易に測定できる方法で長年模索してきた心臓リズムの解析法である。いうまでもなく喜怒哀楽など人間の心(こころ)は脳の認識(意識)であるが、その信号は自律神経系によって心臓リズムに変動を及ぼす。本年度導入した心拍ゆらぎリアルタイム解析システムは連続的に1/1000秒単位の極めて微細な心臓リズム変化も捉え解析できる。そこでここ数年来得てきた貴重な音樂運動療法の検証データをこの際、画像、音響をDVDに変換保存しておく一方、本年度は心拍リズム変動の時系列信号の中に新たに生命力バイタルの強弱を示す信号や喜怒哀楽といった情動反応信号も含まれていることを表示できるパラメータの作成に重点を置いた。このパラメータを新たに「バランス指数」と命名し、学会で報告し反響を得た。次に問題は、病臥中とはいえ歩行する人間の機能を判定するには、無意識状態といえども何らかの刺激に対する反応を計測すべきこと。そこで五感刺激チャレンジ法として音樂聴覚刺激を中心として、味覚、臭覚、そして足裏刺激を実施。特に神経筋賦活促進器による足裏の知覚反射帯刺激は意識障害患者にとって非常に重要な脳賦活手段であると共にバイタリティの強弱を判定するテスト法として有力な手段となること、また音樂刺激が微妙な情動回復(意識回復)の極めて早期にその反応が出現するので、その判定手段に応用できることも学会発表し反響を得た。
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Research Products
(3 results)