2007 Fiscal Year Annual Research Report
ピロールイミダゾールポリアミドによる低酸素応答転写因子阻害と尿路癌抗癌剤耐性克服
Project/Area Number |
17591667
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
影山 幸雄 Tokyo Medical and Dental University, 医学部, 非常勤講師 (10211153)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 弘 京都大学, 理学研究科, 教授 (50183843)
木原 和徳 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40161541)
兵地 信彦 東京医科歯科大学, 医学部, 非常勤講師 (30275896)
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Keywords | 抗癌剤 / ポリアミド / 低酸素誘導転写因子 / 熱ショック蛋白 / 膀胱がん |
Research Abstract |
3種類の4塩基対認識ピロールイミダゾールポリアミドにより血管内皮成長因子(VEGF)の転写を抑えることができ、国際誌に投稿、掲載された。これを受けて比較的長い配列を認識するピロールイミダゾールポリアミドを合成し、これを用いてHIF1α遺伝子の発現自体を直接抑えるべく検討を行った。HIF1α遺伝子のエクソン1の中に標的配列をおき、出来るだけ特異性を出せるようにピロールイミダゾールポリアミドの配列をデザインし合成を行った。比較的HIF1α遺伝子の発現レベルが高い腎臓癌細胞を用いて合成したピロールイミダゾールポリアミドを作用させRT-PCR、ウエスタンブロットにてHIFlαの発現量、VEGFの発現量を検討したが有意な発現の低下は見られなかった。原因として長い配列のピロールイミダゾールポリアミドでは分子内のねじれが大きく、標的塩基対との親和性が下がることが最大の問題と考えられた。RNAポリメラーゼと標的遺伝子との強固な結合を抑えるためには高い親和性が必要であり、そのようなピロールイミダゾールポリアミドの設計が今後の課題と考えられた。一方将来的にピロールイミダゾールポリアミドと組み合わせてHIF1αの発現を抑制することの基礎付けとしてHIF1αと関連が深い熱ショック蛋白の発現解析を膀胱がんを対象として行い、抗癌剤の治療効果との関連を検討した。HSP60の発現が膀胱がんにおける抗癌剤、放射線併用療法の効果予測に有用となる可能性が示され、国際誌に投稿、掲載された。
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Research Products
(1 results)