2005 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト前立腺癌におけるprostaglandin分解代謝系遺伝子の発現異常の役割
Project/Area Number |
17591671
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
野村 照久 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助手 (10252040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 正之 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (80197318)
荒木 勇雄 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教授 (50252424)
滝花 義男 山梨大学, 医学部附属病院, 講師 (60188125)
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Keywords | 前立腺針生検検体 / laser capture microdissection / real-time PCR / RNA degradation |
Research Abstract |
検体採取およびその検索について同意の得られた前立腺針生検標本をサンプルとしてreal-time PCRによるmRNAレベルの発現定量を試みた。採取された検体を即座にOCT compound内に包埋しドライアイスで凍結保存後にクライオスタットで切片を作成し、これをHistogene staining kitで染色しlaser capture microdissection法により前立腺がん細胞、正常前立腺上皮細胞からのRNAを同一標本より抽出した。このあと、逆転写反応により作成したfirst strand cDNAをサンプルとしてgene specific primerを用いて、COX1,COX2,PGT, PGDH,β-actinについて定量的PCRを行った。いくつかの標本については良好な結果が得られものの、RNAの収量が極端に少ないものや、house-keeping geneの定量結果も不良なものがいくつか存在したため、統計的処理を行うにいたっていない。Northern gel electrophoresisの結果からRNA degradationが示された。原因として、最初に得られた前立腺針生検検体そのものの経時的荒廃、採取後のサンプル処理によるRNA degradation、とくに染色によるdegradationが考えられた。これらの問題を解決するため、採取された前立腺針生検検体は液体窒素で素早く凍結保存後速やかにその後の処理を行うようにして、現在改めて臨床検体を収集中である。切片作成後の染色についてはトルイジンブルーによる染色、あるいは無染色などいくつかの方法を試して最もdegradationの少ない方法を検索しているところである。また、その後のRNA抽出法や逆転者反応についてもより高効率な方法が必要とされることがわかり各社の高効率キットを用いてサンプル処理を行うこととした。
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