2006 Fiscal Year Annual Research Report
PLK-1 siRNAを用いたあたらしい膀胱癌治療法の開発
Project/Area Number |
17591678
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
湯浅 健 秋田大学, 医学部, 講師 (00314162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前川 平 京都大学, 医学研究科, 教授 (80229286)
西山 博之 京都大学, 医学研究科, 講師 (20324642)
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Keywords | 遺伝子 / 核酸 / 癌 / トランスレーショナルリサーチ / 発現制御 |
Research Abstract |
申請者はBCGの膀胱内注入療法に代わる新規治療法として、核酸医薬や分子標的治療薬などの新規治療法の開発ならびにあたらしい免疫療法の開発を目指している。これまでの研究において、膀胱癌に対して、PLK-1遺伝子を標的としたsmall interfering RNA核酸医薬を用いたin vivoにおける新規治療法を世界に先駆けて報告している。PLK-1は膀胱癌の進展に対して重要な要因と見ているが、相同性を有するPLKファミリーはそれぞれN末端にキナーゼ・ドメイン、C末端に2つのpolo-boxを持つserine/threonineキナーゼである。PLKファミリーはbinding domainを共通とすることから、機能的に協調性や競合性など何らかの相関性が示唆されている。申請者は秋田大学泌尿器科膀胱癌患者の手術切除材料を用いてPLKファミリーの発現を免疫組織学的に調べ、臨床病理学的因子や予後との関連性を調べている。これまでの結果ではPLK-2,-3,そして-4の発現はPLK-1と負の相関があり、PLK-1による膀胱癌の増殖、進展を調節性に働いていることが示唆されている(論文作成準備中)。申請者は、in vivoにおいて膀胱癌に対する薬剤および免疫療法の抗腫瘍効果を観察するために、ルシフェラーゼ遺伝子を導入した膀胱癌細胞株を用い、様々な転移モデルや膀胱同所性モデルを確立した。膀胱同所性モデルにおいて第3世代のbisphosphonateの腫瘍増殖抑制効果を観察した。Ras等の小分子G蛋白質の活性化を阻害し、新たな分子標的治療薬として注目しているが、膀胱癌骨転移モデルおよび同所性モデルにおいて有意に増殖を抑制することを報告した(参考文献2番目)。今後はこれらの核酸医薬や分子標的治療薬と、免疫療法を融合したあたらしい治療法の確立を目指している。
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Research Products
(6 results)