2006 Fiscal Year Annual Research Report
ホルモン不応性ヒト前立腺癌に対する新しい治療法の開発
Project/Area Number |
17591679
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
松原 昭郎 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助教授 (10239064)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三田 耕司 広島大学, 病院・講師 (70304425)
亭島 淳 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (20397962)
石 光広 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (80372697)
長谷川 泰久 広島大学, 病院・助手 (90403568)
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Keywords | 繊維芽細胞成長因子受容体 / FGFR / チロシンキナーゼ / 増殖抑制 / 分化 / 前立腺癌 / 放射線治療 / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
ホルモン不応性ヒト前立腺癌に対する新しい治療法としてFGFR2IIIbを用いた遺伝子治療の臨床応用を目的として、FGFR2IIIbの増殖抑制効果、副作用、放射線療法やタキサン系抗がん剤との併用効果およびその作用機構を中心に基礎的研究を行った。具体的にはホルモン不応性ヒト前立腺癌細胞株PC3細胞にFGFR2IIIbをstableに導入し、放射線およびドセタキセルとの併用効果を引き続き検討した。 その結果、コロニー形成試験では、FGFR2IIIb導入PC3は対象株に比較して外照射量依存性に有意なコロニー形成の低下を認めた。また0,4,8Gyの照射量を用いて抗アネキシン抗体陽性細胞の割合を経時的に検討したところ、FGFR2IIIb導入PC3細胞は対象株に比較して陽性率が高かった。また、APOPercentageによるアポトーシス実験においても同様アポトーシス陽性細胞が増加した。このことから、FGFR2IIIbは外照射によるPC3細胞へのアポトーシス誘導を高めることが示唆され、FGFR2IIIbと放射線治療との併用が期待された。さらに、cell cycleについて検討すると、FGFR2IIIb導入PC3細胞のG2/M期の割合は対象に比較して著しく高く、FGFR2IIIbはPC3細胞に対して放射線によるDNA損傷を高めることが示唆された。さらに、MTTアッセイによってFGFR2IIIb導入PC3細胞は対象株に比較して濃度依存性に有意に細胞増殖が抑制される結果が得られた。FGFR2IIIbの増殖抑制効果およびアポトーシス誘導作用はとドセタキセルとの併用によっても認められた。
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Research Products
(3 results)