2005 Fiscal Year Annual Research Report
ノックインマウス前立腺癌の遺伝子発現プロファイルに関する研究
Project/Area Number |
17591685
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
酒井 英樹 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (40235122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金武 洋 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (50100839)
井川 掌 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (40295069)
宮田 康好 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 医員 (60380888)
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Keywords | 前立腺癌 / ノックインマウス / cDNAマイクロアレイ解析 / β-microseminoprotein / PSP94 |
Research Abstract |
ノックインマウス前立腺癌モデルにおける腫瘍組織の遺伝子発現プロファイルを明らかにするために、cDNAマイクロアレイ解析を中心とした検討を行い、現在までに以下の結果を得た。 (1)組織型の検討ではヒト前立腺癌に類似した分化度の異なる腺癌が混在しているが、概して中分化腺癌の頻度が高かった。 (2)50週齢のマウスから摘出した、均一な腫瘍組織を用いてcDNAマイクロアレイ解析を行い、前立腺癌トランスジェニックマウスモデルの腫瘍と比較した。その結果、トランスジェニックマウスでは神経内分泌関連遺伝子の発現増加がみられたのに対し、ノックインマウスでは"response to external stimulus"群に属する遺伝子の発現亢進が高頻度にみられ、それらは免疫応答関連遺伝子であった(16遺伝子)。これをさらに細分類すると、T-cell activation(3遺伝子)、humoralimmunoresponse(4遺伝子)、immunoresponsefactors(9遺伝子)であった。その他、細胞代謝関連遺伝子(9遺伝子)、細胞間コミニュニケーション(8遺伝子)および膜結合分子(8遺伝子)に関連する遺伝子の発現上昇がみられた。 今後、ゲノム情報に基づく前立腺癌オーダーメイド治療の臨床応用に向けた動物モデルを確立するために、マウス前立腺癌の腫瘍マーカーあるいは超音波断層法を用いた画像診断についても検討する予定である。
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