2005 Fiscal Year Annual Research Report
ホルモン耐性前立腺癌に対するPPAR-γを標的にした癌治療の基礎研究
Project/Area Number |
17591692
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
橋本 良博 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (40244561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 真 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40217774)
郡 健二郎 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30122047)
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Keywords | 前立腺癌 / PPAR-γ / アンドロゲン受容体 |
Research Abstract |
前立腺癌に対する内分泌療法の有用性は確立しているが、多くは治療中にホルモン不応性となり、一度ホルモン不応性となると有効な治療法はなく前立腺癌におけるホルモン耐性機構の解明が待たれている。ステロイド受容体転写共役因子であるSRC-3はAKTシグナル系を介して前立腺癌の増殖、細胞サイズ増大に関与していた。今回、核内受容体であるペルオキシソーム増殖活性化受容体peroxisome proliferator-activated receptor-γ(PPAR-γ)に着目した。前立腺臨床検体を用いた実験では前立腺癌領域にPPAR-γの特異的な発現が認められた。前立腺癌細胞実験ではPPAR-γはアンドロゲン非依存性株(PC-3、DU145)で高発現を呈し、アンドロゲン依存性株(LNCaP)では低発現であった。また、PPAR-γリガンド(Thiazolidinedion、Triglitazone、Prostaglandin J2)により細胞増殖は抑制され、細胞周期のS期に集束し、アンドロゲン受容体の転写活性も有意に抑制された。以上の結果は、PPAR-γが前立腺癌ホルモン耐性獲得機構の一因子として関与し、ホルモン耐性前立腺癌に対する治療応用への可能性を予想させる。現在、PPAR-γのホルモン耐性機構に及ぼすメカニズム、PPAR-γがアンドロゲン受容体の転写に及ぼす影響、細胞周期制御因子・アポトーシス関連因子との相互関係を解析中であり、前立腺癌や同じホルモン依存性癌に対する内分泌療法抵抗性の早期診断や新しい治療法を確立することに寄与するものと考える。
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Research Products
(1 results)