2006 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子導入したES細胞を用いた尿路組識構成細胞の誘導と尿路再建の可能性
Project/Area Number |
17591694
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Research Institution | NAGOYA CITY UNIVERSITY |
Principal Investigator |
丸山 哲史 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助手 (50305546)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 祥敬 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助手 (60305539)
林 祐太郎 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助教授 (40238134)
郡 健二郎 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (30122047)
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Keywords | BMP遺伝子 / マトリックス / ES細胞 / ティッシュ・エンジニアリング / 尿路上皮細胞 / 平滑筋細胞 |
Research Abstract |
1.遺伝子導入ES細胞を用い、まず導入遺伝子が発現した状態で他の尿路発生の各段階で発現してくる遺伝子に変化がないかどうかをRT-PCR法を用い確認した。また細胞の形態変化なども評価した。 2.ES細胞の分化実験:遺伝子導入ES細胞をhanging drop法を用いembryoid bodyを形成させ、分化させた。 3.ES細胞のマウスへの移植実験:ES細胞を腎臓の被膜下などに移植しteratomaが形成された。遺伝子導入したES細胞を腎被膜下に移植することで通常と違う分化の傾向が違った組織が形成された。HE染色や免疫染色で組織学的検索を行った。 4.尿路上皮などの前駆細胞の抽出:分化させたときの形態から標的となる尿路上皮(移行上皮)やそめ周囲の組織(平滑筋など)が同定できた。その特異的な抗原でflow cytometreyを用いた細胞のソート(FACS)を用いて単一の前駆細胞が抽出を試みた。さらにその細胞を系統として確立することを試みた。 5.培養尿路上皮などのシートの作製:通常の培養細胞と同様の系で細胞シート作成可能かを試みた。feeder細胞であるNIH3T3細胞を敷いたフラスコ底に尿路上皮前駆細胞を播種する。増殖因子を加え、37℃10%CO2にて細胞培養し、重層化した上皮シートが作られた。平滑筋細胞もほぼ同様の手順で行うが、この場合feeder細胞は不要であった。 6.マトリックスの作製:手術用縫合糸と同様の吸収素材にて繊維を作製する(poly-DL-lactide-co-glycolide(PLGA)など)。このマトリックス上に細胞培養を行った。尿路上皮および平滑筋各々に対して、シート状に重層化するのに最適なマトリックスの条件(素材、線維の幅等)を検討した。平面状のマトリックス上、表裏両面に各々尿路上皮および平滑筋を培養し、培養細胞層の二層化した。
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