2006 Fiscal Year Annual Research Report
膀胱癌における浸潤能、薬剤耐性能獲得へのミトコンドリアDNAの役割に関する検討
Project/Area Number |
17591698
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
松本 和将 北里大学, 医学部, 助手 (70306603)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 哲夫 北里大学, 医学部, 講師 (00306599)
佐藤 威文 北里大学, 医学部, 講師 (50286332)
馬場 志郎 北里大学, 医学部, 教授 (00051889)
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Keywords | 膀胱癌 / ミトコンドリア / 浸潤能 |
Research Abstract |
ミトコンドリアDNAの動態、発現の差異を用いて、膀胱癌の表在性癌から浸潤癌への浸潤能、また、薬剤耐性のメカニズムの解明を行うべく研究を行っている。本年度は作成済みの全ミトコンドリDNA欠落RT4(高分化膀胱癌細胞株)とRT4(親細胞株)を用いてプロテオミクス法の一環である二次元電気泳動法を用いた。まず、pilot studyとして各々のタンパク発現の差異を確認した。それにより、多大なるタンパク発現の違いを認めた。酸化還元タンパク、呼吸能、アポトーシス誘導タンパクの発現の差異を確認したのみならず、様々なタンパク発現の差異を確認している。現在、これらのタンパク質で、機能を含め解析中である。また、DNA microarrayを用いて、全ミトコンドリDNA欠落RT4とRT4を用いてサイトカイン、細胞周期やアポトーシスに関わる遺伝子の発現差異を確認する予定である。また、T24(未分化膀胱癌細胞株)を用いてシスプラチン耐性株、タキソール耐性株を作成し、ミトコンドリアDNAの変化や呼吸能、アポトーシスの発現状態を二次元電気泳動法やDNA microarrayにて確認する予定としており、薬剤耐性のメカニズムについて検討する。さらに、浸潤能の獲得についても、タンパク機能解析や遺伝子解析にて、全ミトコンドリDNA欠落細胞やfusionによるミトコンドリア再導入細胞を用いて、多角的に膀胱癌におけるミトコンドリアDNAの役割について検討する予定である。
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