2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17591711
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中村 聡一 東北大学, 病院, 助手 (00343054)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺田 幸弘 東北大学, 病院・助教授 (10260431)
村上 節 東北大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (20240666)
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Keywords | 卵子 / 細胞内小器官 / 細胞骨格 / 受精 / 微小管形成中心 |
Research Abstract |
我々は、卵子細胞骨格を制御する因子の解析を継続して行っている。特に、卵子がその機能を具現する、すなわち受精時に作動する細胞骨格系の制御をになう精子中心体の機能解析に研究の進歩がみられた。すなわち、現在まで精子中心機能の低下が認められた症例の精子をICSI前に還元剤であるdithiothreithol(DTT)処理して、注入後の卵子を微小管重合促進剤であるTaxol処理することにより、一部の精子中心体機能不全症例でその機能改善がみられたことを報告した(Human Reprod 2005 20:1933-1937)。さらに、卵子自体の中心体機能、すなわち微小管形成中心としての機能を検索すべく、精子中心体除去精子を用いたウサギICSI系における微小管の形成(Rep Med Biol 2005 4:169-177),ウシ卵子単為発生系における微小管の形成(Biol Reprod 2005 73:935-41)を発表した。これら検討より卵子自体にも精子中心体と同様の微小管形成能が存在することが示唆された。すなわち、卵子がその機能、受精の成立を成し遂げるためには雌雄配偶子の機能が協調して発現することが重要であることが考えられた。これらの知見を上記3本も含め4本の英文原著論文、3本の英文総説、さらに、2005年6月ソウルでおこなわれた、第8回世界アンドロロジー会議で口頭発表した。
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