2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17591754
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
松原 茂樹 自治医科大学, 医学部, 教授 (20209597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 剛 自治医科大学, 医学部, 助手 (20296106)
瀧澤 俊広 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (90271220)
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Keywords | 発生・分化 / 精子 |
Research Abstract |
1.我々は雄性生殖細胞の細胞膜に特異的に存在する新規蛋白質を発見し、この蛋白質に対する特異抗体をTES101と命名した。TES101に対応する抗原がTES101 reactive protein(TES101RP)であり、最近Mouse Genome Informatics(MGI) databaseでも本蛋白が認知されてTEX101と命名され、ID numberが与えられた(MGI ID:1930791)。本年度は種々の発達段階にあるマウス精巣内でのTEX101のmRNA発現とTEX101の蛋白発現を明らかにした。 2.種々の妊娠ステージにある胎仔マウス(胎齢5日から17日)と幼若期のマウス精巣を分離し、精巣各細胞におけるTEX101mRNAの局在様式をin situ hybridizationで検討した。その結果、胎性期マウズ精巣では雄性生殖細胞のうちProspermatogoniaにTEX101mRNAが発現しており、spermatogoniaには発現がない。Sertoli細胞やLeidig細胞にもmRNAは認められなかった。 3.生後にはマウス精巣は形態学的に分化成熟し、spermatogoniaからspermatocyte, spermatids, spermatozoaが分化発達してくる。TEX101mRNAはspermatogoniaで発現は認められなかったが、より発達の進んだspermaocyte, spermatids, spermatozoaでは再びmRNAが発現してきた。 4.これら種々の発達段階でのTEX101の蛋白レベルでの発現を蛍光免疫組織化学で検討した。TEX101蛋白はSertoli細胞やLeidig細胞には認められない。胎生期の精巣のprospermatogoniaにTEX101蛋白は発現し、spermatogoniaでは発現が消失し、spermatocyte, spermatids, spermatozoaではTEX101蛋白が再び発現した。 5.雄性生殖細胞は精子射出に際して、あるいは射精にそなえて精巣から精巣上体へと性管内を移行していく。男性(雄性)性管内でのこの生殖細胞移行・移動は雄性生殖細胞の受精能獲得に重要である。そこで、TEX101 mRNAとTEX101蛋白について、精巣内と精巣上体内での各生殖細胞毎の局在様式を解明中である。
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Research Products
(3 results)