2007 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト子宮平滑筋に存在する亜型T型カルシウムチャンネルの生理的役割に関する研究
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17591767
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
井上 善仁 Fukuoka University, 医学部, 講師 (20260698)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瓦林 達比古 福岡大学, 医学部, 教授 (30142350)
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Keywords | ヒト子宮平滑筋 / 電位固定法 / T型カルシウムチャンネル / cDNA / splice variant |
Research Abstract |
ヒト妊娠子宮T型Ca^<2+>チャンネルには野生型(α1H-a:Δ25B/+26)の他に、チャンネル)膜貫通領域(domainIIIとIVの間)にあたるexon25Bと26のsequenceが異なる3つのsplice variant(Δ25B/Δ26、+25/Δ26、+25/+26)が存在しそれぞの亜型で電気的特性に相違が有ることを以前報告した。婦人科良性疾患のため単純子宮全摘時に子宮から採取した子宮筋切片を用いてPCR法によりT型Ca^<2+>チャンネルのαサブユニットのcloningを行うと、すでに得ている妊娠子宮平滑筋での丁型Ca^<2+>チャンネル亜型のうち、Δ25B/Δ26)のみが存在しており、妊娠によってsplice variant違いが生じることが示唆された。得られた非妊娠子宮のT型CaチャンネルのcDNAをXenopusの卵に発現させ機能解析を行った。Xenopus laevisの卵に上記のT型Ca^<2+>チャンネルのcRNAを注入し、発現さぜた。3M KCLを含む2本の微小電極を用いた電位固定法を行い,アンプとしてGeheclamp 500B(Axon Instruments:現有設備)を介してpCLAMP system(DigidataおよびpCLAMP 8.0)にて解析した。外液としては卵に豊富に存在するCa^<2+>-activated Clcurrentを抑制する自的とT型Ca2+チャンネルを単離する目的で10mMのBa2+溶液を使用した。主要な電気的特性として,(1)電流電圧曲線(-110mVの保持電位から5mV間隔で脱分極刺激を与え、得られるT型Ca^<2+>-チャンネルの振幅を記録する)、(2)活性化曲線((1)の電流電圧、曲線加ら計算)、(3)不活性化曲線(3秒間のプレバヤレの電位を変化させて5meecのインターバル後ピーク電流が得られるテストパルスを掛ける事により得られる)等を検討したが、このチャンネル自体)電気的特性は妊娠子宮から得られたものとほぼ同一であり、チャンネル自体の機能は妊娠、非妊娠により影響を受けないことを確認した。すなわちこれらT型亜型カルシウムチャンネルは妊娠により非妊娠時には存在しないvariantが形成されるととで活動性の変化を与えていることが示唆された。
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