2006 Fiscal Year Annual Research Report
アレルギー性鼻炎治療を目的としたマクロファージ遊走阻止因子の基礎的研究
Project/Area Number |
17591772
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
中丸 裕爾 北海道大学, 大学病院, 助手 (20344509)
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Keywords | マクロファージ遊走阻止因子 / アレルギー性鼻炎 |
Research Abstract |
アレルギー性鼻炎の病態形成におけるマクロファージ遊走阻止因子(macrophagc inhibitory factor ; MIF)の働きを調べるため、MIFの遺伝子ノックアウトマウスを使用しアレルギーモデルマウスを作成し、アレルギー性鼻炎症状(単位時間当たりのくしゃみ、鼻を掻く回数)、鼻腔粘膜浸潤好酸球数および鼻腔粘膜内サイトカイン濃度を検討した。 結果MIFノックアウトマウスでは野生型のコントロールマウスに比べ、くしゃみの回数、鼻を掻く回数ともに減少していた。鼻粘膜に浸潤する好酸球数もMIFノックアウトマウスはコントロールに比べ有意に減少していた。鼻腔粘膜内サイトカインの濃度は、インターロイキン(IL)-2、IL-4、IL-5、tumor necrotizing factor (TNF)-α、インターフェロン(INF)-γを検討した。MIFノックアウトマウスにおいてはコントロールマウスにくらべ有意にTNF-αの鼻腔粘膜内濃度が低いことが判明した。 IL-4,IL-5の濃度もコントロールに比べMIFノックアウトマウスでは低い傾向にあったが、有意差ではなかった。IL-2,INF-γの濃度に差は認められなかった。さらに、MIFがIgE産生にどのように作用するのかを調べるため、MIFノックアウトマウスにおいてアレルギー性鼻炎モデルを作成し、血清IgE濃度を検討した。野生型マウスにくらべOVA特異的IgEは少ない傾向にあったが、有意な差ではなかった。 以上の結果よりMIFはアレルギー性鼻炎を増悪させる因子として働く可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)