2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17591787
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤野 清大 京都大学, 医学研究科, 助手 (50359832)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 隆之 京都大学, 医学研究科, 助手 (50335270)
小島 憲 京都大学, 医学研究科, COE研究員 (60378685)
山本 典生 京都大学, 医学研究科, 助手 (70378644)
田村 芳寛 京都大学, 医学研究科, 医員 (40397550)
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Keywords | Wnt情報伝達系 / 高度感音難聴 / β-カテニン安定化マウス / GSK-3β / コンディショナル・ノック / Cre-loxPシステム / 有毛細胞 |
Research Abstract |
<研究の概要・目的> Wnt(ウイント)情報伝達系は、細胞の分化・増殖に対し極めて重要な役割を担う細胞内情報伝達系である。本研究では、Wnt情報伝達系を遺伝子的に、あるいは薬剤を用いて活性化させることにより、従来の方法では増殖・再生させることの出来なかった成熟哺乳類蝸牛有毛細胞の再生を試み、人工内耳手術以外に治療方法のない高度感音難聴の治療への基礎を築くことを目的とする。 <研究成果> 1)β-カテニン安定化マウス器官培養内耳における蝸牛有毛細胞再生 β-カテニン安定化マウス(本学医学研究科武藤研究室より供与)を用いてWnt情報伝達系の阻害因子、GSK-3βのコンディショナル・ノックアウトを行う。本マウスでは、Cre-loxPシステムを用いて生後任意の時期に特定の臓器でGSK-3βのノックアウトを行うことが可能である。生後3日齢マウスの蝸牛コルチ器を器官培養し、アデノウイルスベクターを用いてCre遺伝子を導入する。現在ウイルスベクターの導入条件を変えて実験を積み重ねている。 2)3)GSK-3β阻害剤投与によるWnt情報伝達系の活性化→有毛細胞の再生 器官培養コルチ器に対し、各種GSK-3βの阻害剤を投与する。Kenpaullone、Indirubin-3'-monoxime、GSK-3 Inhibitor II、BIOなどを投与している。一部の標本において有毛細胞の増殖を示唆する所見が得られている。
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