2005 Fiscal Year Annual Research Report
頭頸部領域におけるサイトカイン固定化法の再生医療への応用
Project/Area Number |
17591790
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
辻極 秀次 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (70335628)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西崎 和則 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (90180603)
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Keywords | 再生医学 / 生体材料 / サイトカイン / 固定化 / コラーゲン / rhBMP-2 |
Research Abstract |
本年度研究ではサイトカイン/Scaffold固定化法を開発、耳鼻咽喉科領域再生医療への臨床応用の為,固定化担体の選定、固定化の確認を行った。その結果、サイトカインの固定化担体としてはサクシニル化I型アテロコラーゲンが優れた特性を示しており、サクシニル化I型アテロコラーゲンにrhBMP-2が結合していることをウエスタンブロット法等を用いた方法で確認した。 またアルカリフォスファターゼ活性の測定、情報伝達に関わる遺伝子の発現様式について解析を行い、培養細胞に対するサイトカイン固定化効果の有用性,メカニズムについて検討を行った。遺伝子発現の検索を行った遺伝子の内、細胞内情報伝達因子(Smad)に関しては蛋白質レベルでの解析も合わせて行った。その結果、固定化rhBMP-2でアルカリフォスファターゼ活性の上昇が認められ、BMP-4、BMPレセプター、Smad1、5、6、7の各遺伝子発現が持続する傾向が認められた。固定化群ではSmad1、5、8蛋白質においても長時間タンパク量が持続される傾向が認められた。 固定化サイトカインの骨髄幹細胞に対する有効性についての検討、および次年度のプロテオーム解析に使用する為、骨髄幹細胞の樹立を試みた。GFPトランスジェニックマウス由来の骨髄細胞では良好な結果が得られなかったが、GFPトランスジェニックラット由来大腿骨骨髄から得られた骨髄細胞からはGFPタンパク質を産生する間葉系幹細胞と思われる細胞の樹立に成功している。現在、骨髄幹細胞は経代中であり、サイトカイン固定化効果の検討,細胞分化誘導実験を行う予定である。次年度は培養細胞実験に加えて動物実験による固定化効果の観察を予定している。
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Research Products
(6 results)