2006 Fiscal Year Annual Research Report
頭頸部領域におけるサイトカイン固定化法の再生医療への応用
Project/Area Number |
17591790
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
辻極 秀次 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (70335628)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西崎 和則 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (90180603)
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Keywords | BMP-2 / 固定化 / Scaffold / アテロコラーゲン / 幹細胞 |
Research Abstract |
本年度研究ではサイトカイン/Scaffold固定化法の頭頚部領域再生医療への応用を目指し、サイトカイン/Scaffold固定化効果の多面的な解析、サイトカイン/Scaffold生体材料の研究を行った。 前年度、研究に用いたST2細胞に加えて、未分化な性格を有するC2C12、および骨芽細胞への分化傾向を示すMC3T3細胞を用いてALP活性の測定、各骨組織関連遺伝子の発現様式について解析を行った。その結果全ての細胞に対してBMP-2固定化効果の有用性が認められた。また細胞内情報伝達因子(Smad)に関して蛋白質レベルでの解析を行った結果、固定化群でSmad蛋白質のリン酸化が長時間持続していることが確認された。以上のことよりBMP-2の固定化効果は細胞内情報伝達の持続によるものと示唆された。 固定化BMP-2の実験動物に対する効果について検討を行ったところ、固定化BMP-2実験群において、骨組織形成の増大、骨芽細胞の活性化等の傾向が認められた。 サイトカイン固定化Scaffoldを用いて骨髄幹細胞を骨組織へと誘導することを目的に、Scaffoldの選定および検討を行った。実験にはScaffoldとしてハニカム状のI型アテロコラーゲン、培養細胞としてサイトカイン非存在下で骨芽細胞への分化を示すKUSA細胞を用いた。その結果Scaffoldを用いないKUSA細胞単独群と比較して、KUSA細胞とScaffoldを移植した群では骨形成の増大が確認された。以上のことからハニカム構造を示すコラーゲンがKUSA細胞の増殖の場(微小環境)を提供し、骨組織の増大を促したと考えられた。
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Research Products
(6 results)