2007 Fiscal Year Annual Research Report
下咽頭癌の浸潤転移を規定する既存、新規分子の発現と予後との関連性
Project/Area Number |
17591800
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
中山 明仁 Kitasato University, 医学部, 講師 (20207955)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 雄一 北里大学, 医療衛生学部, 准教授 (30178793)
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Keywords | Laminin / Carcinoma in situ / Dysplasia |
Research Abstract |
下咽頭癌の予後の悪い要因として(1)下咽頭における局所の癌浸潤が予測しにくく、局所再発の制御が容易ではないこと、(2)局所の解剖学的防御機構に乏しく、咽頭のリンパ流も豊富で早期から所属リンパ節転移や遠隔転移を起こし易いこと、などが挙げられている。しかし、未だ下咽頭癌の局所進展と転移のメカニズムは十分に解明されていない。研究が容易に進まない背景に(1)喉頭の軟骨群の加齢による石灰化が下咽頭癌の薄切標本による検討を困難にしていること、(2)予後に関係する因子を、特に永久固定標本を用いて、検知できる有効な免疫染色法の開発が進んでいないこと、(3)患者の通院の自主的中断や転居などにより癌治療後の長期に渡る経過追跡が容易ではなく、多くの症例を蓄積することが困難なこと、などが挙げられる。以上の疑問点を解決するために本プロジェクトを計画した。 プロジェクト最終年にあたる今年度は下咽頭癌の局所進展についてdysplasia,carcinoma in situ,invasivesquamous cell carcinomaの3つの組織型を対比させつつ、免疫組織学的検討を行った。その結果癌の主病巣よりは周囲のCIS病巣の方がより強い活性を示していることが証明された 下咽頭癌の局所進展が同心円状に中心から周囲に向かって広がる所見が捉えられた。症例を増やしてさらに解析を進めている。
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Research Products
(2 results)