2005 Fiscal Year Annual Research Report
最新の画像技術と眼球運動解析を応用した視覚系と眼球運動系の病態評価法の開発
Project/Area Number |
17591824
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
高木 峰夫 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (60251807)
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Keywords | 核磁気共鳴画像 / 眼球運動解析 / 視神経疾患 / 眼球運動障害 / 病態生理 |
Research Abstract |
今年度は、新潟大学医歯学総合病院の核磁気共鳴画像によるGd造影後TrueFISPsequence画像(冠状断)を用いて、種々の視神経疾患の画像解析に着手した。この方法では髄液と神経構造との区別が明快であることが特徴である。しかし視神経においては髄液腔の描出は比較的困難とされてきた。今年度の検討では、「視神経炎」では視神経鞘径と髄液腔の拡大、「視神経委縮」では視神経鞘径はほぼ正常であるが髄液腔が拡大し視神経線維部分の狭小、「先天性視神経低形成」では視神経鞘径自体の狭小を認める傾向にあることが分かった。さらに症例を増やして画像所見について定量的に画像解析を進める予定であるが、中間報告を日本眼科学会総会における「視神経研究会」で発表する予定である。 一方眼球運動解析に関してはビデオ画像処理法による輻湊運動や眼振、瞳孔疾患などの記録を行い、障害の定量的な解析に着手した。赤外線を用いた測定法と交えて、近見反応における輻湊や瞳孔近見反応の異常所見、眼振の手術前後の波形変化などの解析が進行中である。特にAdie症候群において、遠方視の時の瞳孔散大が、瞳孔径で解析すると数分に及ぶ特異的な直線的な散大運動を示すことを見出した。先天眼振の水平直筋大量後転の手術効果判定にも有効であった。 この測定系を用い、さらに液晶プロジェクター用いたスクリーン投影型広視野立体視覚刺激を組み合わせて、各種の視覚刺激に応答した眼球運動や瞳孔の応答などの応答測定し、疾患の評価に有用となりそうなパラメーターを探索中である。
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