2007 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病網膜症に対する網膜光凝固の適正化に関する臨床試験の評価
Project/Area Number |
17591856
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
堀 貞夫 Tokyo Women's Medical University, 医学部, 教授 (20143498)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 直人 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (80119031)
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Keywords | 糖尿病網膜症 / 網膜光凝固 / 多施設臨床研究 / prospective clinical study |
Research Abstract |
初期の取り込み予定数を200例と設定したが、予定数の取り込みが達成できなかったため、期間を延長して取り込みを続けた。平成20年3月現在で取り込み症例数は68例となった。封筒法による光凝固施行群は31例、非施行群は37例となった。このうち目標とした3年間の追跡を終了したものが42例であった。これらの42例について、光凝固の施行が糖尿病網膜症の重症化抑制に優位影響したか否かを解析中で、本研究の最終報告書の中で報告予定である。目標追跡期間が達成されていない26例においては、さらに引き続いて追跡する方針とし、追跡調査にかかる費用を別の研究補助金でまかなうことにした。本研究の目的である糖尿病網膜症に対する光凝固の有効性についての検証は、患者の失明予防を如何に有効に行うか、費用と効果を的確に判定する基盤にするのが目的だった。多施設臨床試験として開始したが、対象とした施設のうち本研究に実際に参加したのは23施設中11施設(47.8%)であった。日常臨床の中でprospective clinical studyを遂行する事の困難さが実感された。しかし、本研究の結果から導き出される結論は、日本における糖尿病網膜症の治療方針をEBMをもって打ち出せる唯一の指針となるはずである。そのために、日本で初めての前向き多施設臨床試験の成果として、今まで取り込んで追跡しえた症例に関して、最大限に解析できる範囲内で報告する予定である。
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Research Products
(2 results)