2005 Fiscal Year Annual Research Report
重症呼吸不全に対する液体換気の有効性と安全性に関する基礎的検討
Project/Area Number |
17591884
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
松田 兼一 山梨大学, 医学部附属病院, 教授 (60282480)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平澤 博之 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (80114320)
織田 成人 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (90204205)
仲村 将高 千葉大学, 大学院医学研究院, 助手 (30315436)
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Keywords | 呼吸不全 / 液体換気 / 人工呼吸 / 救急医学 / 集中治療 |
Research Abstract |
液体換気(liquid ventilation, LV)とは特殊な液体であるフルオロカーボン(FC)を酸素ガスの代わりに人工呼吸に用いる全く新しい人工呼吸法である.LVには気道内すべてにFCを充填し専用呼吸器を用いて施行するLV(total liquid ventilation, TLV)とFCを肺内にあらかじめ注入した後,酸素ガスを用いた通常の人工呼吸を行うLV(partial liquid ventilation, PLV)の大きく2種類の施行様式がある.PLVとTLVの比較検討を行うことでLVの利点と欠点,さらには安全性についても明らかする. 研究代表者の平成17年10月1日付け研究機関異動に伴い、本学医学部附属病院救急部において研究の開始をする運びとなった。 1.酸素ガスを用いた従来の人工呼吸施行中の人工呼吸器の至適操作条件の検討 実験用動物として300gの成熟ラット(Sprague Dawley rats)を用い,従来の酸素ガスを用いた従量式人工呼吸管理(GasV)を小動物用人工呼吸器を用いて行う.GasV施行中,操作条件を種々変更し,各操作条件に対するラットにおける血行動態,血液ガス分析値,各種mediator血中濃度の変化を検討する.これをコントロール(GasV群)とする. 2.PLV施行中の至適人工呼吸器条件の検討 次に,FCとして3M社製FC, FC-77を用い,PLV施行中に人工呼吸器の操作条件を種々変更し,PLV施行中の各操作条件に対するラットにおける血行動態,血液ガス分析値,各種mediator血中濃度の変化を検討し,PLV施行中の至適人工呼吸器条件を決定する. 3.TLV施行中の至適人工呼吸器条件の検討 最後に,我々の開発したラット用TLV専用人工呼吸器を用いてTLVを施行する.TLV施行中に人工呼吸器の操作条件を種々変更し,TLV施行中の中の各操作条件に対するラットにおける血行動態,血液ガス分析値,各種mediator血中濃度の変化を検討し,TLV施行中の至適人工呼吸器条件を決定する.
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