2006 Fiscal Year Annual Research Report
反復気圧負荷による脳虚血障害に対する神経保護効果の研究
Project/Area Number |
17591890
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
前川 聡一 愛媛大学, 大学院医学系研究科, 特任講師 (50284419)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相引 眞幸 愛媛大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (70148162)
白川 洋一 愛媛大学, 大学院医学系研究科, 教授 (90134600)
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Keywords | 気圧負荷 / 虚血神経障害 |
Research Abstract |
平成18年度は、前年度にラットを使用して作製した中枢神経虚血モデルに反復気圧負荷を与えるための実験装置の作製を中心に実験を遂行した。 【本年度の実験】 1.気圧負荷用特殊ケージの作成 反復気圧負荷を中枢神経虚血処置を行ったラットに負荷し気圧変化による影響を明らかにする実験には、気圧変動時にも一定の酸素濃度を維持するための特殊実験装置が必要である。本年度は、実験中の酸素濃度を一定にするために、シールセーフ社製個別換気ケージを改良し作製した。一方向性の個別換気ゲージにベンチュリーバルブを使用した酸素回路を接続し、一定酸素濃度の高流量ガスを流すことにより、1〜3atmでの圧負荷実験におけるケージ内での酸素濃度の一定化を実現した。結果、このケージを使うことによって、空気加圧下での高圧チャンバーに実験動物を入れての実験が可能となった。 2.至適気圧負荷などの設定 初年度からの実験の結果や過去の報告などより、反復気圧負荷の開始時間は、実験モデルにおいて組織学的変化の現れる、虚血処理後24時間までに設定すべきとの結論となった。そして、臨床において脳虚血の再還流療法の適応とされる虚血後6時間も参考にし、最終的に、本実験においても、初回実験では、虚血処理後8時間での反復気圧負荷を行うこととなった。 【最終年度実験計画】 虚血中枢神経モデルとしての脊髄持続圧迫を行ったラットをA-D群に分け、処置後8時間から、本年度に作製した特殊実験用ケージにいれ空気加圧による気圧負荷を行う。 A群;酸素濃度21%、1気圧(コントロール) B群;酸素濃度100%、1気圧 C群;酸素濃度21%、2.5気圧 D群;酸素濃度100%、2.5気圧 気圧負荷の効果判定として96時間後の脊損ラット立ち上がり時間(行動学的評価)および脊髄灰白質のマイクロダリアの増殖などの組織学的変化を観察する。
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