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2006 Fiscal Year Annual Research Report

歯根上皮鞘細胞の運命〜器官培養系を用いた上皮-間葉形質変換の解析〜

Research Project

Project/Area Number 17591903
Research InstitutionNiigata University

Principal Investigator

河野 芳朗  新潟大学, 医歯学系, 助手 (60303129)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 前田 健康  新潟大学, 医歯学系, 教授 (40183941)
網塚 憲生  新潟大学, 超域研究機構, 教授 (30242431)
井上 佳世子 (野沢 佳世子)  新潟大学, 医歯学系, 助教授 (90303130)
Keywordsセメント芽細胞 / 歯根上皮細胞 / 免疫組織化学 / 微細構造学
Research Abstract

歯根上皮鞘は歯根象牙質形成及び歯周組織の発生に大きく関与していることが知られている。この歯根上皮鞘の運命については2つの考え方が提唱され、1つは、アポトーシスによって消滅するという考え方であり、もう1つは、上皮-間葉形質変換によって、セメント芽細胞に変異するという考え方である。上皮細胞の間葉系細胞への形質転換は発生段階のミュラー管、二次口蓋の正中縫合部において報告され、また病的環境ではガン細胞の侵襲性転移性細胞への変換において認められる。
これまでの歯根上皮鞘に関する報告では、(1)上皮細胞の細胞内小器官が変化すること、(2)セメント芽細胞に象牙芽細胞のような段階的な分化途上の細胞が認められない。また、近年、培養ヘルトビッヒ上皮鞘の上皮細胞が表現型を変化させ、間葉系細胞特有の遺伝子発現をするように形質転換することを報告されている。これらの所見は、いずれも歯根上皮鞘細胞がセメント芽細胞に分化するという上皮-間葉形質転換説を支持する。しかしながら、上皮鞘細胞の時空間的挙動については全く理解されておらず、現在のところ、上皮-間葉形質転換説は仮説にすぎず、そのメカニズムも全く不明である。
これに関連して、様々なタンパクについて切歯歯根膜舌側上皮鞘とセメント芽細胞での発現を免疫組織化学的に検索した結果、ある種のヒートショックタンパク質が歯根象牙質に接触する、上皮細胞からセメント芽細胞まで連続的に発現する像が観察され、また、ラット切歯舌側セメント芽細胞に、これまで報告されていない、アクアポリン、S100タンパクが発現していることを明らかにした。この免疫染色結果は歯根上皮鞘上皮がセメント芽細胞に直接分化することを示唆するとともに、これらの新しく発現が明らかにされたタンパク質がセメント質の形成に重要な働きをすることが明らかにされた。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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