2006 Fiscal Year Annual Research Report
Balanced TFEシーケンスによる口腔癌血管新生の画像化
Project/Area Number |
17591966
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
角 美佐 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助教授 (90284702)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角 忠輝 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (80284701)
田代 茂樹 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (20300882)
木村 泰男 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (30253686)
高木 幸則 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (30295084)
中村 卓 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (30172406)
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Keywords | Balanced TFE / MR Angiography / MR Sialography / 唾液腺腫瘍 / 唾液腺疾患 / シェーグレン症候群 |
Research Abstract |
1.BTFE(Balanced Turbo Field Echo)シーケンスを唾液腺疾患患者に応用し有用性について検討した。用いたMRI装置はPhilips Medical SystemsのGyroscan Intera 1.5T Master、コイルは口径47mmのmicroscopy coilである。BTFEシーケンスはSPIR(Spectral presaturation with inversion recovery)による脂肪抑制を併用し、さらに微小な血管や導管の描出を可能にするため高解像度の設定で3D撮像を行った。その結果、わずか2-3分のscan timeで、高S/N、高解像度の3次元画像を得られ、唾液腺の腫瘍、血管、導管の描出に優れることがわかった。またBTFEでは血管だけでなく、T2値の長い組織からなる腫瘍も高信号として描出されるため、腫瘍と、周囲の血管との位置関係の把握が可能であった。また唾液腺導管の描出にも優れ、従来報告されてきたMR Sialographyと同等の導管の描出ができ、導管炎やシェーグレン症候群の診断に有用であった。これら全てに対し、3次元で撮像を行ったため、3次元的な把握が可能になった。以上の結果をまとめ、American Journal of Roentgenology (AJR)に投稿し、受理され、2007年に掲載された。 2.外頸動脈およびその分枝の描出能について、従来の非造影MR Angiography法であるTOF法、Phase contrast法とBTFEを比較した。全てにparallel imagingを併用し時間の短縮を図った。その結果、BTFEは末梢血管まで、蛇行に関係なく連続性が保たれたS/Nの高いMR Angiographyが最も短時間で得られたが、静脈の信号の抑制が難しく、動・静脈の鑑別が困難な場合があることが欠点であった。動脈のみを描出するにはPhase contrast法が最も優れていた。以上の結果をまとめ、Journal of Magnetic Resonance Imaging (JMRI)に投稿し、受理され、2007年に掲載予定である。
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