2005 Fiscal Year Annual Research Report
MRIによる痛みの画像化-顎関節症における咀嚼筋について-
Project/Area Number |
17591980
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
瀬々 良介 福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (70196989)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯浅 賢治 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (40136510)
谷口 省吾 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (70179836)
右近 晋一 福岡歯科大学, 歯学部, 助教授 (70038876)
三輪 邦弘 福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (10136509)
香川 豊宏 福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (00258592)
|
Keywords | MRI / 痛み / 顎関節 / 咀嚼筋 / 粘弾性 / 温度 / 血流 |
Research Abstract |
顎関節症の主症状の1つに咀嚼筋の疼痛がある。しかし従来の画像検査は形態的な診断が中心で咀嚼筋の機能的な診断は行われていない。そこでMRIを用い形態的変化と咀嚼筋の生理的な変化を同時に評価し疼痛の程度を画像化することが出来れば病態診断の向上を図れるのではないかと考えた。 疼痛を画像化するには、末梢での疼痛を誘発するであろう様々な組織変化の要因を把握する必要があり、それが中枢でどのように反映されているかが重要である。本研究では疼痛を誘発する要因と思われる粘弾性、温度、生理的変化について検討を行っている。 本年度は粘弾度の違いがMRIで評価できるのかファントームを用い様々な撮像法で検討を行った。ファントーム内には粘弾度や組成の異なる物質を挿入し、信号強度法・縦緩和時間、位相方・プロトンケミカルシフト、拡散画像・拡散係数などを検討した。しかし、それぞれの値は粘弾度以外にも様々な要因が含まれており、その要因を考慮しつつ、ADC値やT1値、T2値を組み合わせながら検討を行う必要がある。実際に組織硬度計を用い測定を行いそのデータと本年度得られたデータとを比較検討し、粘弾度が評価できるか検討を行う予定である。 また、安静時と咬合負荷直後時との違いをMRIで検討した。咬筋においては安静時と負荷直後時ではT2値は負荷直後時の方が上昇していた。負荷の程度を変えてもMRI画像に反映しMRIの有用性が示唆された。側頭筋、内側翼突筋、外側翼突筋も含め咬合による総合的な関連性を現在検討中である。
|