2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17591987
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
竹田 淳志 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (50227021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
海老原 新 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助手 (60251534)
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Keywords | レーザー溶接 / 根管内破折器具除去 |
Research Abstract |
抜去歯の根管内から破折片をレーザー溶接により除去することを検討した.ステンレス製手用Kファイル(#8〜#25)30本を刃部先端から切断し,断端部の直径の違い(0.25〜0.45mm)により5群に分けたものを試料とした.各群の試料数は6とした.髄室開拡後,根管形成したヒト抜去上顎前歯の根管内の根尖付近に試料を挿入した.根管洗浄針の金属チューブ部分(外形0.7mm,内径0.5mm)を根管内に挿入し,試料の切断端の部分が金属チューブ内に入るように被せた後,チューブの反対側から挿入したレーザー導光用ファイバーを試料に接触させた状態でNd : YAGレーザーを400mJ,10pps,1秒間照射した.レーザー照射後,金属チューブを抜去歯から引き抜いた. 全試料は,この操作により抜去歯から除去された.試料が金属チューブに溶接されているかどうかプライヤーを用いて確認したところ,0.25mm群では,2例は溶接が不十分で金属チューブから試料が容易に除去された.プライヤーで除去されなかった試料は,引張り試験を行ったところ,0.25mm群の破壊荷重は3.18Nであったが,0.30mm以上の群では25.1N以上の破壊荷重であった.このことから,今回のレーザー溶接を用いた方法で根管内から破折片が取り出せることが確認された.ただし,断端部の直径が0.25mm程度の破折片では,金属チューブとの溶接状態が不完全となり,細い破折片の除去のためには更に改良を加えることが必要であることが確認された.
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