2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17591988
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
小林 千尋 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (80126226)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 隆知 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (60323698)
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Keywords | 根管形成 / 脱灰作用 / 象牙質の硬度 / 歯根破折 / トルク |
Research Abstract |
抜去歯でニッケルチタンファイル(主にエンドウェーブ)とデンタポートを用い,根管形成を行った.根管内に満たした根管内形成促進剤としてはEDTA, RC-Prep,HCl,HNO_3などを用いたが,HClの有効性が再確認できた.また、25%くらいが安全性の上からもよいことが分かった. 次に,穿通しにくい抜去歯の根管に25%HClを満たし,ニッケルチタンファイルで根管形成した.さらに,根管の穿通性を50kV、3mA,3minの条件でCMR撮影し,確認した.その結果,この根管形成促進剤を用いることによって,従来の方法では穿通できない根管がある程度穿通できることが分かった.また,ファイル破折を生じている根管においても,ファイル側方へのバイパス形成が従来の洗浄液よりは有効にできることが明らかになった. 次に,根管内に25%HClを満たし,デンタポートとステンレスファイルで根管形成を行った.デンタポートのオートトルクリバース値を低く設定し,小さなトルクで根管形成すればステンレスファイルでもファイル破折の危険なしに,十分根管形成が可能なことが明らかになった.ERTファイル(マニ)の細いものは,オートトルクリバースの逆回転に弱い(逆回転すると折れやすい)ので、細いファイルとしては,通常のエンジンリーマーの方が有効であることが分かった.また,ステンレスの器具は切れ味がよいため,ニッケルチタンファイルほど根管上部の初期フレアー形成が必要でない(フレアー形成しなくても細いファイルをいきなり根尖部まで到達させることができる)ことが分かった.ステンレスファイルでの根管形成法の安全性を確かめるためにCMR撮影し,根管の移動などの事故が生じていないことを確かめたが,細いステンレスファイルでは事故の発生は全く確認できなかった.
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