2006 Fiscal Year Annual Research Report
修復象牙質形成におけるDMP-1の機能解析と象牙質再生療法への応用
Project/Area Number |
17591989
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
野口 展生 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (80423143)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊澤 悟 大阪大学, 大学院歯学研究科, 教授 (30243249)
上田 未央 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (90423136)
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Keywords | DMP-1 / Osteopontin / Osteocalcin / 象牙芽細胞 / 修復象牙質 / 象牙質再生 |
Research Abstract |
本年度は、SIBLING(Small integrin-binding ligand, N-linked glycoproteins)familyに属するDMP-1やOsteopontin(OPN)と同様に、硬組織の分化マーカーとして頻繁に用いられているOsteocalcin(OCN)の修復象牙質における発現と局在についての免疫組織化学的検索、リアルタイムRT-PCR法によるOCN遺伝子発現の定量的解析ならびに、組み換え体DMP-1タンパクの作製を行った。 1.ラットの上顎第一臼歯に窩洞形成を行い、0,1,3,7,14,28日後に被験歯を歯槽骨とともに摘出したのち、通法に従ってパラフィン包埋を行い、連続切片を作成した。これらに対して、抗OCN抗体を用いて免疫染色を行ったところ、窩洞形成後のすべての期間を通じて、窩洞直下のみならず、象牙質全体においてOCNの発現が認められた。また、免疫組織化学的検索と同様のスケジュールで被験歯を抜歯後、直ちに歯髄を採取してtotal RNAを抽出し、リアルタイムRT-PCR法にてOCN遺伝子の発現について解析したところ、窩洞形成後28日目にOCNのmRNAの発現が有意に増加していた。これらの結果より、修復象牙質の形成にOCNは重要な役割を果たしていない可能性が示唆された。 2.大腸菌中に産生させたGST融合タンパクをカラムを用いて精製を行い、組み換え体DMP-1タンパクを作製した。Western blot法にてその分子量を確認したところ、タンパクが断片化しており、そのままでは動物実験に使用できないことが判明した。大腸菌の大量培養の過程において、タンパクが分解したことがその原因と考えられたため、スケールダウンした培養系を用いた結果、目的とする組み換え体タンパクの作製に成功した。
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Research Products
(1 results)