2007 Fiscal Year Annual Research Report
歯髄・象牙質複合体再生のための骨髄幹細胞による硬組織形成の培養補助剤と多孔質担体
Project/Area Number |
17592009
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
好川 正孝 Osaka Dental University, 歯学部, 講師 (70148451)
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Keywords | ヒアルロン酸 / ラミニン / デキストラン / アミノ酸 / 担体 / ハイドロキシアパタイト / 骨髄幹細胞 / 硬組織再生 |
Research Abstract |
歯髄・象牙質複合体の再生にとって硬組織形成の促進とその硬度の向上を目指さなければならない。そのために、in vitroでの骨髄幹細胞培養による硬組織形成促進と歯髄・象牙質複合体の再生に寄与する新たな培養補助剤を見出すための検索を行った。 骨髄幹細胞の分化と骨形成促進のための培養補助化学物質として、生体内で細胞を支持する細胞間基質に関係するヒアルロン酸、ラミニン、デキストランそしてアミノ酸に種類を選択し、in vitroおよびin vivoで骨髄幹細胞による骨形成促進の可能性を検討した。その結果、in vitroではいずれの化学物質も旧来のデキサメタゾンに優れる骨形成促進作用は示さなかったが、ヒアルロン酸、ラミニンおよびデキストランはデキサメタゾンと併用することによって有意に培養器に多くの量の石灰化物が形成された。また、これらで処理した55%気孔率の多孔質ハイドロキシアパタイト担体に骨髄幹細胞を播種して皮下埋入したin vivoの実験で組織学的に多数の気孔での骨形成が認められ、担体中のオステオカルシン量の免疫化学的測定結果でも骨形成の増加が確認された。 これらの化学物質は単独で培養に用いてもデキサメタゾンのような骨形成促進作用を示さないが、デキサメタゾンとの併用によって骨形成を効果的に促進する作用を示すことが明らかになった。骨あるいは硬組織の速やかな形成が求められる臨床への応用に近づく足掛かりになるものである。一般に、担体内骨形成のために1×10^7個/mL濃度の細胞浮遊液で細胞を播種する必要があるが、ヒアルロン酸、ラミニンあるいはデキストランを応用した担体では1/10濃度の細胞浮遊液で多くの石灰化物が形成されており、これらの化合物質が骨形成のために有効な補助剤になりうる可能性が認められた。これらの結果を国内外の多数の学会で発表し、いくつかのJournalに投稿した。
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Research Products
(14 results)