2006 Fiscal Year Annual Research Report
インプラント・骨ナノインターフェイスの分子レベルにおける解明
Project/Area Number |
17592026
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
長岡 紀幸 岡山大学, 歯学部, 教務員 (70304326)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 敏男 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30107776)
鈴木 一臣 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30050058)
吉田 靖弘 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (90281162)
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Keywords | 電子顕微鏡 / ナノバイオ / 細胞・組織 / インプラント / 界面 |
Research Abstract |
マイクロコンタクトプリントによるマイクロパターンの作製を試みた。光重合性樹脂により、光マスクを用いて露光、洗浄処理で凸版を作成した。凸版にゼラチンを塗布し、チタン蒸着したプレート上にプリントした。チタン面はエキシマUV照射にて親水処理されているため、ゼラチンの滲みが生じ、ゼラチン/チタン境界部分が明瞭でなくなる。ゼラチン/チタン境界部分を明瞭にできる条件を検索し、マイクロパターンの作製の歩留まりが向上した。ゼラチン/チタン境界部分が明瞭なマイクロパターン処理したチタン蒸着プレート上でマウス間葉系幹細胞(10T1/2)を培養したが、細胞接着、細胞増殖をパターン状に制御できなかった。これは10T1/2細胞の性質によるものであると考えている。今後、光反応性ゼラチンにサイトカインを添加したものでマイクロパターン作製し、細胞培養する予定である。 イオンスライサ(日本電子製)による断面TEM観察試料作製を行っている。本装置はアルゴンイオンによるエッチング装置であるが、薄膜面に対して超低角入射であるために、TEM観察試料へのエッチングダメージが極めて少ない。本装置により培養細胞/チタン界面の断面観察試料を作成し、TEM観察した。観察されたTEM像はチタン、細胞を同時に観察できるものの、高分解能による詳細な検討ができるまでには至っていない。今後、試料作製条件を検討し、高分解能観察できる試料作製する予定である。 今後の課題は、(1)サイトカインを用いたマイクロパターン上での細胞培養による、細部接着、細胞増殖制御と細胞分化の検討。(2)動物実験により骨にチタンインプラントを埋入し、骨再生の検討をする。チタン/骨界面に着目し、界面を断面観察する。(3)チタン/培養細胞、チタン/骨界面をTEM観察するために断面試料作製する。高分解能観察可能な試料作製できるように、条件を検討する。
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