2007 Fiscal Year Annual Research Report
インプラント・骨ナノインターフェイスの分子レベルにおける解明
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17592026
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
長岡 紀幸 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (70304326)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 敏雄 岡山大学, 大学院・医薬学総合研究科, 教授 (30107776)
鈴木 一臣 岡山大学, 大学院・医薬学総合研究科, 教授 (30050058)
吉田 靖弘 岡山大学, 大学院・医薬学総合研究科, 准教授 (90281162)
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Keywords | 電子顕微鏡 / ナノバイオ / 細胞・組織 / インプラント / 界面 |
Research Abstract |
平成19年度は、チタン製インプラントやチタン製インプラントに見立てたチタン蒸着した樹脂製プレートと生物組織との界面を断面TEM観察することを主なテーマとした。チタン製インプラントと生物組織との界面はダイヤモンドナイフで薄切出来ないために、日本電子製のイオンスライサを用いてアルゴンイオンによるエッチングで薄膜化することを試みた。チタン蒸着した樹脂製プレートと生物組織との界面はダイヤモンドナイフで薄切することを試みた。 チタン蒸着した樹脂製プレートと生物組織との界面は、予備実験として行ったチタン蒸着無しの樹脂プレートの場合、断面TEM観察可能な薄膜試料が作製できた。チタンを蒸着した場合、チタンの延性と塑性変形、樹脂プレートや包埋樹脂との剥離のために、薄切が困難であった。そこで、(1)チタンを出来るだけ薄く蒸着すること、(2)チタン表面はアモルファス酸化チタンであることから、酸化チタンのみを蒸着すること、を試みている。酸化チタンを蒸着することで、チタン蒸着の場合に見られた塑性変形の影響がなくなるものと考えている。 チタン製インプラントと生物組織との界面は、イオンスライサによるアルゴンイオンエッチングで薄膜化を試みているが、前処理の機械的な切断、研磨の段階で界面が破壊されるために、TEM観察できる試料が作製できていない。断面SEM観察試料作製でも、固定や樹脂重合時の収縮により界面の破壊が起きやすいので、TEM試料の作成はきわめて難しいと思われる。対策として、チタン表面に陽極酸化や熱処理による表面処理を行ってから、実験動物に埋入することを考えている。チタン製インプラントに表面処理を施すことで、骨との接着性が良くなり、断面観察試料作成時に界面の破壊が起こりにくいと考えている。
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Research Products
(1 results)