2005 Fiscal Year Annual Research Report
低反応レベルレーザー治療用ロボットの開発-試作ロボットの評価と改善-
Project/Area Number |
17592032
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
小園 凱夫 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (90047811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柿川 宏 九州歯科大学, 歯学部, 助教授 (50047841)
田島 清司 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (60155075)
永松 有紀 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (40220579)
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Keywords | 歯科用レーザー / 低反応レベルレーザー治療 / ロボット / 皮膚表面温度 |
Research Abstract |
歯科用レーザーを用いた低反応レベルレーザー治療(LLLT)の代替支援システムの開発に向け、試作したロボットの性能評価・改善を行った。ロボットはレーザーハンドピースを把持し、デフォーカスの状態で患部を中心とする半径4cmの範囲内を3〜4回転/秒で高速回転させながらレーザー照射するものである。平成17年度は以下の評価・改善を行った。 1.回転運動軌跡と皮膚表面温度上昇 回転運動の軌跡を分析すると一部に重複箇所が見られ、その部位での異常な温度上昇が危惧されたが、レーザーに対する皮膚の吸収係数から求めた皮膚表面温度変化のシミュレーション、ならびに熱画像カメラを用いた手の甲の皮膚表面温度測定結果から、運動の一部に重複があっても高速回転するため実質的な悪影響はないことが判明した。 2.レーザー照射機との連結による回転運動の変化 ロボット単独ではプログラミングされた渦型、円型、花型のきれいな運動をするが、レーザーハンドピースを把持すると不規則な運動が生じた。これは小型、軽量化したこととレーザーの多関節型アームの抵抗が主要な原因であり、レーザー機器とロボットの位置関係ならびに把持方向および重量バランスも微妙に影響を及ぼすことがわかった。ロボットの重量を増して安定化させることにより、不規則性はかなり改善された。また、多関節型よりフレキシブルなファイバーアームを用いた場合についても最適条件の検討を継続中である。 3.プログラミングされた回転運動パターンの実際上の有効性の検証 プログラミングされた渦型、円型、花型の各回転運動パターンを用いて手の甲へLLLT照射し、熱画像カメラによる皮膚表面温度を測定した結果、3種類の運動パターンとも顎関節症へのLLLTの場合と同程度の温度上昇が見られ、いずれも利用可能であることがわかった。
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