2005 Fiscal Year Annual Research Report
擬似口腔内における酸化ジルコニウムセラミック修復物の耐久性に関する研究
Project/Area Number |
17592048
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
小峰 太 日本大学, 歯学部, 助手 (90287657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松村 英雄 日本大学, 歯学部, 教授 (40199857)
小泉 寛恭 日本大学, 歯学部, 助手 (20339229)
根本 美佳 日本大学, 歯学部, 助手 (90386079)
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Keywords | 擬似口腔内 / 酸化ジルコニウムセラミックス / 修復物 / 耐久性 |
Research Abstract |
本研究の目的は、酸化ジルコニウム(ジルコニア)セラミック修復の長期耐久性を擬似口腔内環境下で評価し、素材、臨床術式、技工技術等に検討を加え、臨床応用に示唆を与えることであった。セラミック修復物の長期耐久性の評価に対してさまざまな項目が挙げられるが、本研究では支台歯に対する修復物の適合および破壊強度を検討項目とした。 3種類の歯頸部辺縁形態Shoulder、Rounded shoulderおよびChamferを有する仮想上顎右側中切歯金型を準備した。それら支台歯に対して製造者指示に従いCAD/CAM技術を応用し、合計30個のジルコニアコーピングを製作した。さらに、コーピング上に外装用陶材を築盛・焼成し、ジルコニアクラウンを完成させた。それらジルコニアコーピングおよびクラウンの内部さらには辺縁適合を測定することにより、歯頸辺縁形態とジルコニア修復物適合の関係および外装用陶材焼成がジルコニア修復物適合に及ぼす影響を比較検討した。その結果、ジルコニアコーピングおよびクラウンの内部適合は歯頸部辺縁形態の違いにより影響を受け、一方、辺縁適合に関しては歯頸部辺縁形態の影響は生じないことが示唆された。また、ジルコニア修復物の内部および辺縁適合とも、外装用陶材の築盛・焼成により変化が生じないことが判明した。 次にジルコニア修復物の破壊強度による耐久性の評価について、口腔内環境を考慮した装置(Chewing simulator)を使用し、より臨床に近い条件下での研究を行った。ジルコニア修復物および陶材焼付鋳造冠を、グラスアイオノマーセメントと2種類の接着性セメントにて装着し、実験用試料は荷重負荷あり・なしの2グループに分けられた。現在は、上記装置を用い口腔内を模倣した負荷を付与し、その後の万能試験機による破壊強度試験および電子顕微鏡による破壊様式の観察を準備・遂行している状況である。
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