2006 Fiscal Year Annual Research Report
ナノテクノロジーを応用した歯科用バイオセンサの開発
Project/Area Number |
17592054
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
橋本 典也 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (20228430)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 正明 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (50067055)
楠 正暢 近畿大学, 生物理工学部, 助教授 (20282238)
本津 茂樹 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (40157102)
西川 博昭 近畿大学, 生物理工学部, 講師 (50309267)
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Keywords | ナノテクノロジー / バイオセンサ / レーザーアブレーション / 水晶振動子マイクロバランス / ハイドロキシパタイト |
Research Abstract |
水晶振動子マイクロバランス(以下QCMと記す.)法は,振動子の振動数が液体,気体などの媒質中の含有物,微粒子の化学物質の吸着量に応じた変化に基づいてホストを発振子上に固定すればゲストの吸着量をナノレベルで検出出来る.本研究ではその原理を利用して,歯科に特化したオリジナルなセンサを創製することを目的とする. 製造方法によって異なる形態をもつ,結晶化HApとアモルファスHApについて,その吸着性についての評価を行った.方法として,定量測定が可能なQCM法を用い,レーザーアブレーション法(PLA法)によるハイドロキシアパタイトコートセンサを作製した.生体分子としてタンパク質(BSA)を用いてこれらの薄膜の吸着特性を比較した結果,いずれのHApコートセンサも市販のセンサに比べ高い吸着性を示した.アモルファスHApは結晶化HApよりは吸着性が劣っていたが,生体親和性材料として応用が可能であることが確認できた.これは,製造上熱処理の不要なプロセスによるコーテイングでも,母材の生体親和性を向上させる技術として用いることが可能であることを示しており,歯科再生材料に使用する高分子などとのハイブリッド素材開発に期待できる. QCM法による歯質表面汚染ならびに除去のモニタリング試験を行った.歯質センサとしてPLA法による生体アパタイトコートセンサを作製した.歯質センサと歯質汚染原因物質の一つである茶葉との結合をモニタリングした.紅茶葉溶液との結合によって周波数が減少し,歯磨剤成分(ポリリン酸ナトリウム等)を添加することで周波数が増加し,除去したことが明らかとなった.
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Research Products
(3 results)