2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17592068
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
瀬尾 憲司 新潟大学, 医歯学系, 助教授 (40242440)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 直士 新潟大学, 医歯学系, 教授 (70181419)
前田 健康 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40183941)
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Keywords | trigeminal / nerve injury / substance p / CGRP / peptide / unmyelinated fiber / abnormal sensation / caudalis |
Research Abstract |
神経損傷後に生じた「しびれ」の臨床的観察により、「しびれ」には2種類のものが存在し、それらは長期間の観察により異なる時間経過を取って推移することをすでにJournal of Oral and Maxillofacial Surgery,63(2005)298-303で発表した。これによると持続型の「しびれ」は自然消失する一方、誘発型の「しびれ」は長期間存続し、この誘発型の「しびれ」は無髄線維の損傷と深く関わっている可能性が高い。さらに支配領域への機械的刺激によりsmmation型またはafter sensation型などの異常感覚の発生を示すことから、この「しびれ」はwind up現象に非常に良く似ている。したがってサブスタンスPなどの神経ペプチドと神経損傷を調べることが神経損傷後の知覚の可塑的変化を調べるために必要である。そこではじめに三叉神経節または三叉神経脊髄路核におけるサブスタンスPの分布と、カプサイシンを投与した後のサブスタンスPの分布変化を調べた。 その結果、出生直後に投与したカプサイシンは無髄神経刺激による三叉神経脊髄路核における疼痛関連反応を欠落させたことから、同核内の神経ペプチドは消失するものと考えられたが、実際は減少していないことが判明した。この反応欠如は神経ペプチドの放出機能不全によると推察された。一方、神経ペプチドであるCGRPはまた別の変化を示すことも明らかになってきた。これは同じ神経ペプチドであってもサブスタンスPとCGRPとは異なる反応を生じ、これらは別々に検討しなければならないことを示唆する。 今後は特にサブスタンスPに関連した三叉神経脊髄路核における痛覚関連反応における可塑性変化を電気的にまた光学的に分析する予定である。
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Research Products
(1 results)