2005 Fiscal Year Annual Research Report
口腔癌の所属リンパ節転移におけるケモカインシステムの解明と口腔癌治療への応用
Project/Area Number |
17592071
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
加藤 文度 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (60204492)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 秀生 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助手 (30362205)
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Keywords | 口腔癌 / ケモカイン |
Research Abstract |
悪性腫瘍の治療のためには、局所制御ばかりでなくリンパ節転移や遠隔転移の防止が重要である。これらのリンパ節転移のメカニズム解明は、転移防止治療の開発に貢献する可能性が高い。リンパ節への遊走に関与するケモカインシステムとしてCCR7-CCL19/CCL21が重要な役割をはたしている。口腔癌細胞によるCCR7-CCL19/CCL21の発現を検討した。口腔癌組織をhomogenizedしてreverse transcription-PCR法にてCCR7、CCL19、CCL21のmRNAの発現を検討した。癌周囲組織を含めた標本からCCR7、CCL19、CCL21のmRNAの明らかなバンドが認められた。リンパ節標本でも明らかな発現が認められた。凍結組織標本を用いて上記CCR7、CCL19、CCL21 mRNAの発現を形態学的にin situ hybridizationにて観察したところ、癌胞巣内にはこれらのmRNAの発現は観察されなかった。癌周囲の間質にそれらのmRNAが観察された。これらを発現する細胞の細胞同定はこれからの課題である。同様に上記抗体を用いてCCR7、CCL19、CCL21蛋白の発現を組織標本において免疫組織染色にて観察した。mRNAの発現とほぼ同様の結果が得られた。細胞マーカーを用いた二重染色にて細胞同定を行う予定である。パラフィン標本でもantigen retrieval法を工夫して染色する予定である。
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