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2006 Fiscal Year Annual Research Report

RNAi法を用いた口腔癌に対するVEGF・同受容体を分子標的とした治療法の開発

Research Project

Project/Area Number 17592084
Research InstitutionHIROSHIMA UNIVERSITY

Principal Investigator

小泉 浩一  広島大学, 病院, 助手 (30335682)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 岡本 哲治  広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (00169153)
林堂 安貴  広島大学, 病院・講師 (70243251)
吉岡 幸男  広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (20335665)
小林 雅史  広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (30346506)
Keywords口腔癌 / VEGF / 分子標的治療
Research Abstract

我々は癌転移の成立過程,とりわけ癌細胞が基底膜や周囲の正常組織などへ浸潤していく際に必要となる運動能について着目し研究している。これまでの我々の研究で、口腔癌細胞において血管新生の重要な担い手である血管内皮増殖因子(VEGF)およびその受容体であるFlt-1(VEGFR1)およびKDR(VEGFR2)が発現していることを確認している。これらの結果は,VEGFは従来より研究されているパラクライン系を介した血管新生促進に加え,オートクライン機構を介して癌細胞自身の浸潤・増殖に関与している可能性を示唆している。そこで,我々は口腔癌細胞株におけるVEGF・同受容体の浸潤・増殖における機能について解析した。
口腔癌細胞の増殖能は、Flt-1アンチセンスオリゴ(ASO)により抑制された。一方、VEGFおよびKDRアンチセンスオリゴ(ASO)では影響を受けなかった。
また、Boyden Chamberの変法を用いて口腔癌細胞の運動能を解析したところ、VEGF165はケモタキシス及びケモキネシスを誘導することが明らかとなった。この活性はVEGF受容体のチロシンキナーゼ阻害剤およびFlt-1 ASOによって抑制されたが,KDR ASOでは明らかな影響を示さなかった。
VEGF添加による口腔癌細胞の運動能における下流シグナルを解析したところ、Aktのリン酸化が亢進していた。さらに、PI3K阻害剤のウオルトマニンは、Aktのリン酸化およびVEGFに依存した細胞遊走能を抑制した。
以上の結果から,口腔癌細胞の浸潤・増殖は,Flt-1、PI3K/Akt経路を介したオートクライン機構により制御されている可能性が考えられた。
現在、ヌードマウス背部皮下移植口腔癌細胞の増殖に及ぼすVEGF受容体中和抗体や近年注目されているRNAi法としてFlt-1およびKDR/Flk-1に対するsmall interfering RNA(siRNA)の遺伝子導入の影響を検討し、口腔癌に対する分子標的治療の開発研究を行っている。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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