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2006 Fiscal Year Annual Research Report

伸展ストレスによる顎関節滑膜細胞の応答とその制御

Research Project

Project/Area Number 17592095
Research InstitutionNara Medical University

Principal Investigator

川上 哲司  奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (60254512)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 田中 康春  奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (20124878)
Keywords顎関節症 / 培養滑膜細胞(HIG-82) / 機械的伸展 / Cyclooxygenase-2(COX-2) / Nuclear factorκB (NF-κB)
Research Abstract

顎関節症の誘因のひとつとして、ブラキシズムやクレンチングなどの習癖による顎関節構成体への過度の機械的ストレスが挙げられているが、その分子病態生理学的機序については依然不明な点が多い。われわれは以前より、顎関節構成体への機械的ストレスを受容する組織として滑膜を想定し、培養滑膜細胞(HIG-82)に一軸方向の機械的伸展ストレスを加えると、炎症反応に重要な役割を果たす誘導型Cyclooxygenase-2(COX-2)や同酵素の主要な転写因子であるNF-κBの発現誘導が生じることを報告してきた。本研究では、自動細胞伸展装置を使用し、伸展ストレスの大きさ・周期・時間を可変させて、COX-2の誘導量ならびにNF-κB活性値の変化を検討した。その結果、軽微なストレスであっても周期が小さくなるにつれて,時間が長くなるにつれてその誘導量・活性値は増加した。これはブラキシズムやクレンチングなどの慢性的なメカニカルストレスが顎関節滑膜の炎症を惹起する可能性を強く示唆している。
ついで、本実験系を用いて、NF-κB活性を抑制する因子を検索した。伸展前に、以下の薬剤(BAY11-7085(2μM),curcumin(10-40μM),MG132(2μM),PDTC(5μM),SP600125(5μM))を培地に添加してインキュベート後、伸展ストレスを細胞に付与し、COX-2誘導量ならびにNF-κB活性値を測定した。その結果、いずれの薬剤もメカニカルストレスにより誘導されるCOX-2誘導量・NF-κB活性を有意に抑制し、BAY11-7085,curcuminはほぼ完全にその活性を抑制した。中でも、curcuminは生姜系ウコンに含まれる黄色色素で、近年、機能性食品としてその抗酸化作用が注目されており、顎関節症への臨床的応用が期待される。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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