2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17592108
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
内山 健志 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (40085874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須賀 賢一郎 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (80246339)
幾本 英之 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (50349528)
吉浦 孝一郎 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 助教授 (00304931)
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Keywords | 日本人 / 下顎前突症 / 遺伝子 / 連鎖解析 / ハプロタイプ解析 |
Research Abstract |
下顎前突症は顎の形態異常を示す疾患である。本症は生下時には顎の異常は認めないが、思春期頃に形態異常が顕著となるので、発育異常として捉えられている。下顎前突症の原因は明らかではないが、ハプスブルグ家のように一家系に何代にもわたり本症が認められている事実から、遺伝的要因の関与も否定できない。しかし、本症を遺伝的に検討した報告は少なく、遺伝子レベルでの解析研究は世界的にも全く解明されていない。本研究の目的は、明らかにされていない日本人骨格性下顎前突症患者の候補遺伝子を解明し、そして患者の家族構成員の遺伝子を検索し、連鎖解析ならびにマイクロサテライト多型解析などを用いることによって、確実に本症の原因遺伝子を解明することである。 東京歯科大学倫理委員会の規定に則り、インフォームドコンセントを得た症候性を持たない日本人骨格性下顎前突症患者および家族構成員の数家系を対象に、血液を採取しDNAを抽出した。その後、家系図をもとにマイクロサテライトマーカーであるLinkage mapping set (LMS-MD10)(Applied Bio systems)とEx Taq hot start kit (TaKaRa)を用いてPCR増幅し、ABI3100 sequencer (Applied Bio systems)とGene Scan (Applied Biosystems)を用いて連鎖解析およびハプロタイプ解析を行った。 連鎖解析およびハプロタイプ解析の結果、3つの染色体(第10・13・16番染色体)で有意なLOD値が認められた。しかし対象となる日本人骨格性下顎前突症患者家系の不足と連鎖解析は大家系でより正確な結果が得られることから、今後対象となる家系のさらなる調査と再検討を行い、最も有意なLOD値を示す染色体上の領域を絞り込み、候補遺伝子を特定する予定である。
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