2006 Fiscal Year Annual Research Report
顎骨および歯周組織におけるメカニカルストレス応答機構の探求とその臨床応用
Project/Area Number |
17592130
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
松本 芳郎 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 講師 (20292980)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村本 健 東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (30345300)
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Keywords | 顎骨 / 歯周組織 / メカニカルストレス / 咬合力 / 歯の移植 / 歯槽骨 |
Research Abstract |
顎骨および歯周組織におけるメカニカルストレス応答機構を探求する目的で、まず、移植予定歯に対してあらかじめ矯正力を付与する効果を検証し、移植前後の結果を定量的に明らかにすることを目的として検討を行った。ラットの臼歯に1.5gfの弱い矯正力(メカニカルストレス)を7日間加え、第二臼歯を再植し、再植後7日間は咬合を排除し、その後7日間はメカニカルストレスとして咬合力を加えた。その結果、移植前の矯正力により、歯根膜空隙は拡大した。また、対照群に比べ矯正力付与群では、抜歯時に抜去歯に付着する歯根膜量は、有意に多く、歯根表面が露出量は有意に少なかった。さらに、再植14日後において、対照群に比べ矯正力付与群では、歯根吸収量が有意に少なかった。すなわち、移植予定歯に対する移植前の矯正力は、歯根膜空隙を拡大し、抜歯を容易にすることにより、移植後の歯根吸収も抑制することが明らかとなった。 また、咬合力が歯槽骨改造および神経ペプチドに対する影響を明らかにする目的で、歯の再植後の神経ペプチド陽性線維の分布を検討した。その結果、5日後に咬合力(メカニカルストレス)により、破骨細胞数が有意に増加した。また、非咬合群に比べ咬合群では、VIP陽性線維は有意に多く認められたが、CGRP陽性神経線維は認められなかった。本結果より、歯の再植後、咬合力により破骨細胞と骨芽細胞の形成が増加し、VIPは骨芽細胞に関与していることが示唆された。
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