2005 Fiscal Year Annual Research Report
3次元生体力学シミュレーション法で成長期の顎関節症と顎関節形態の関連性を検証する
Project/Area Number |
17592142
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
重田 浩樹 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (10274854)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 裕 鹿児島大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (50281738)
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Keywords | 歯学 / 顎関節 / 生体力学 / シミュレーション / 解析・評価 |
Research Abstract |
本研究の目的は、成長期にある若年者の関節円板障害の誘発要因として顎関節形態の特異性が関与しており、顎関節の成長の過程で関節円板転位を引き起こしやすい形態に成長変化していくという仮説の証明を、3次元生体力学シミュレーション法を用い実証することである。3次元生体力学シミュレーションを行う場合、解析したい実際の問題を適切に理想化、簡素化して有限要素法で扱うことのできる程度の問題に整理し直すことが重要である。そのために、平成17年度は頭蓋顔面部の3次元有限要素モデルを構築することを目標とした。 具体的には、より生体に近似したモデルを構築するための情報としてCT画像を用いることにした。しかし、生体は歯や骨、筋肉、関節円板などといった物性の違う組織から構成されているため、生体から得られたCTデータを利用し、すぐに3次元モデルを構築することは不可能であった。そこで、まず乾燥頭蓋骨のCTデータを使用して3次元モデルを構築することにした。CT撮影後、本年度購入した有限要素法プレプログラム用ソフトウェアである「rapid form」を使用して下顎骨と左右の関節円板、下顎骨を除いた頭蓋顔面骨の3部位それぞれの3次元モデルの作成を行った。その後、鹿児島大学所有の「汎用非線形構造解析プログラムMSC.Patran」にて3次元有限要素モデルを構築して、そのモデルに様々な拘束・荷重条件を設定して解析を行った。現在、その解析結果で得られたデータを基に、今年度の一連の作業過程の妥当性を確認している段階である。
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