2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17592143
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
川上 正良 奈良県立医科大学, 医学部, 学内講師 (20244717)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和中 明生 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (90210989)
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Keywords | Chick embryo / L3 / Lhx8 / 発生分化 / 遺伝子 / 細胞組織 / LIM homeodomain / 国際情報交換 / カナダ |
Research Abstract |
顎顔面は胎生期、神経堤から遊走して来た細胞が、頭部腹側でいくつかの顔面突起を形成し、それらが癒合・分化することで形成される。口唇を含む上顎は、神経堤細胞由来の顔面突起である、上顎突起と内側鼻突起の癒合により形成が始まる。LIM homeobox遺伝子は、個体形成の設計図となる遺伝情報と考えられ、組織のパターン形成をつかさどることが示唆されている。われわれは、これらの形成メカニズムにLIM homeobox遺伝子が関与していることを報告した。 これまでの研究により、LIM homeobox遺伝子のうちL3/Lhx8は、顔面突起が癒合する時期に強く発現することが明らかとなっている。そこで、同時期のchick embryoから凍結薄切標本を作製し、L3/Lhx8をプローブとしてin situ hybridizationを行った。上顎突起と内側鼻突起が癒合する前stage 26では、上顎突起、内側鼻突起の癒合する双方の部位に、強い発現が認められた。Chick embryoを用いたRT-PCRでは、stage 27前後に発現量が増加していた。また、stage 18 chick embryoの上顎突起の上皮を除去すると、上口唇に裂を生じ、著明な上顎の劣成長が起こることも確認した。L3/Lhx8の発現は、上皮直下の問葉細胞に見られることから、上皮一間葉系の相互作用により発現し、上唇の形成に:L3/Lhx8が深く関与していることが明らかとなった。
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Research Products
(7 results)