2005 Fiscal Year Annual Research Report
口腔分野のQOL評価に関する研究:国民標準値の設定とデータバンク構築
Project/Area Number |
17592178
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
内藤 真理子 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (10378010)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福原 俊一 京都大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30238505)
鈴鴨 よしみ 京都大学, 大学院・医学研究科, 助手 (60362472)
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Keywords | QOL / 口腔 / 国民標準値 / 尺度開発 |
Research Abstract |
今年度は日本人のGOHAI標準値設定のための横断調査を計画実施した。まず、本調査に関して名古屋大学医学部倫理審査委員会の審査を受け、承認を得た。 次に、対象集団を決定するために全国200地点から層化多段無作為抽出によるサンプリングをおこなった。平成12年度国勢調査時の人口に基づき、地域(10分類)、市郡規模(5分類)により層化した。第1次抽出単位は各層毎に市町村を抽出し、第2次抽出単位となる調査地点は平成12年国勢調査時に設定された調査区を使用し、各層毎にランダムに抽出した。第3次の個人の抽出は、調査地点の範囲内の住民基本台帳から調査対象適格者を等間隔に系統抽出した。抽出された15〜79歳の男女2400名を対象に調査を実施した。 質問票にはGOHAI日本語版の他、主観的健康感、口腔に関する主観的健康感、口腔保健行動、義歯の使用、現在歯数等の項目を含めた。2400名中1170名(男性569名、女性601名)から回答が得られ、回収率は48.8%であった。来年度は調査で得られたデータ解析ならびに関連学会や学術雑誌において研究成果報告をおこなっていく予定である。 さらに、職域集団を対象にGOHAIを使用した疫学研究を実施し、データを収集した。調査結果より、GOHAIによって測定された口腔関連QOLと全身の主観的健康感との間には有意な関連が認められた。また、精神的健康度の指標であるGeneral Health Questionnaireとの検討においても、口腔関連QOLが高いほど精神的健康度もより高く認められた。今後2年間でこれらの研究結果やこれまでに蓄積されているGOHAIデータを分類整理し、データバンク構築に向けて準備を進めていく予定である。
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