2005 Fiscal Year Annual Research Report
食行動プロセスに障害を抱えた療養者に対する『食看護アセスメント指標』の開発
Project/Area Number |
17592218
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
沼田 靖子 兵庫県立大学, 看護学部, 講師 (20326599)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 理恵子 兵庫県立大学, 看護学部, 助手 (90347534)
奥野 信行 兵庫県立大学, 看護学部, 助手 (20364044)
牧野 佐知子 兵庫県立大学, 看護学部, 助手 (60382264)
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Keywords | 摂食 / 嚥下 / 援助 / 食欲 / 食行動アセスメント |
Research Abstract |
本研究は、日常的な「食事援助」に焦点を当て、文献検討や質的な研究方法により、『食看護アセスメント指標』の開発を目的としている。今年度は、文献検討から食事の意味を含めた食行動アセスメントの項目を明確にした。 研究方法は文献研究で、キーワード検索で得た文献から食行動アセスメントの項目を抽出し、カテゴリー化を行った。使用したデータベースは、国内文献は「医学中央雑誌」過去10年間、「摂食」「嚥下」「援助」「食欲」「食事介助」「摂食・嚥下障害」のキーワードでand/or検索をした。また、海外文献は「CINAHL」過去5年間をデータベースとし、「nursing」「care」「eating」「diet」「food」「binge」のand/or検索を行った。それらの文献を一つ一つ要約、食行動アセスメントに関連がある内容を項目として挙げ、内容分析的手法により分類した。この過程では、何度も検討し、整合性を高めるように努力した。 検索の結果、国内文献133件、海外文献15件を入手、その中で本研究に有効と思われた47文献、146項目を分析対象とし、大きく『援助者の姿勢』『アセスメント』に分類できた。『援助の姿勢』は「援助者の備え」「他職者との連携」の2つ、また『アセスメント』は「身体の可動」「口腔内」「嚥下機能」「食物」「食環境」「食機能に影響を与える疾患」「嗜好」「栄養状態の基礎データ」「身体」「個人の体験と価値観」「食事以外」の11のカテゴリーが抽出された。この中で一番データ数が多かったカテゴリーは、「食物のアセスメント」で、147項目中29項目を占め、「摂食機能」「食欲」「味付け」というサブカテゴリーで構成されていた。「摂食機能」の中には食事回数、食事の温度、食事量、食事時間、摂食儀式、ペース、リズムなどの項目が詳細に含まれ、今までの食習慣が重要な食行動アセスメントの視点であることが示唆された。
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