2006 Fiscal Year Annual Research Report
ヒロシマ原爆被爆時における看護体験が及ぼしたその後の人生への影響
Project/Area Number |
17592227
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Research Institution | The Japanese Red Cross Hiroshima College of Nursing |
Principal Investigator |
中信 利恵子 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 准教授 (40341242)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川西 美佐 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 講師 (80341238)
植田 喜久子 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 教授 (40253067)
廣川 恵子 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 助手 (50446069)
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Keywords | 看護学 / ヒロシマ原爆 / 人生への影響 / 災害看護 / 看護体験 / 質的研究 / 放射線被ばく |
Research Abstract |
1.ヒロシマ原爆被爆時の医療・看護に関する調査 (1)本研究の目的 本研究の目的は次の三点である。(1)ヒロシマ原爆被爆時の看護体験及びその後の人生についての体験者の語りから、その後の人生にどのような影響を与えたのかを明らかにする。(2)ヒロシマ原爆被爆後、広島赤十字病院、広島原爆病院で被爆者の看護に携わった対象者の看護体験及びその後の人生についての対象者の語りから、その後の人生にどのような影響を与えたのを明らかにする。(3)これらの結果を災害時に看護を体験した看護者の支援方法を考えるための基礎資料とする。 (2)調査 本研究では、次の(1)及び(2)で、本研究への協力の同意が得られた者を研究対象者として、面接調査を実施する。 (1)昭和20年当時、ヒロシマ原爆被爆による被爆者の看護に携わった看護婦および看護婦生徒 (2)戦後(昭和20年以降)広島赤十字病院、広島原爆病院において看護に携わった看護婦 本年度は、インタビューガイドを作成し、(1)に該当する者を研究対象者として、面接調査の実施を開始した。今年度は3名の対象者のインタビュー調査を行った。ライフヒストリー法での面接・分析を行うため、1回の面接では、語り尽くせない状況もあった。調査の結果を踏まえ、来年度も継続して面接調査を実施する。面接調査は、対象者との面接内容や状況によっては、複数回実施する予定である。 2.ヒロシマ原爆被爆時の医療・看護に関する研究成果の公表および啓発活動 (1)日本赤十字広島看護大学の大学祭(平成18年10月28日)において,ヒロシマ原爆被爆時の看護活動に関する展示会を企画した。内容は,研究活動の紹介,看護活動を行った赤十字看護婦の「語り」を収録したビデオと原爆を題材にしたビデオ絵本の上映,救護活動に焦点を当てた「市民が描いた絵」の展示,広島赤十字病院の原爆被爆時の写真,原爆被爆の体験に関連した図書(絵本を含む)の展示を行った。 (2)研究成果の公表 (1)本学における中四国地区赤十字関連施設・看護継続教育研修会に参加した看護職である対象者に対して、これまでの研究成果を公表し、現在実施している研究活動の紹介を行った。 (2)看護協会が主催する認定看護管理者制度セカンドレベル教育課程で「特別講義被爆と看護」を行った。
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