2007 Fiscal Year Annual Research Report
乳幼児期の障害児を育てる家族の意思決定を支える支援に関する研究
Project/Area Number |
17592235
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
荒木 暁子 Chiba University, 看護学部, 准教授 (60251138)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 数江 千葉大学, 看護学部, 教授 (70361417)
遠藤 数江 千葉大学, 看護学部, 助教 (70361417)
小川 純子 千葉大学, 看護学部, 助教 (30344972)
佐藤 奈保 千葉大学, 看護学部, 助教 (10291577)
|
Keywords | 障害児 / 乳幼児 / 意思決定 / 在宅支援 / QOL |
Research Abstract |
本研究の目的は,「乳幼児期の障害児を育てる家族の意思決定を支えるために,家族の意思決定能力を促進する看護援助を考案、実施し,その効果を評価する。これを基盤に,それぞれの障害ごとに必要な支援の特徴を勘案した支援方法を確立する」ことである。 平成19年度は研究の最終年度であり,面接調査と質問紙調査の結果の分析を進め,障害や意思決定の局面ごとの看護援助を考察していくことで,この研究の目的達成へ向けて取り組んだ。 面接調査の結果では,特に重症心身障害のある子どもの気管切開の決定場面における家族や医療者の困難が大きかったため,この分析を深め,乳幼児期の障害児を育てる家族の意思決定を支える援助の枠組みを作成し,援助に適用した。その結果,家族が十分に整理できていなかったメリットやデメリットが明確になり,家族成員間の認識の相違を踏まえて,家族の期待や価値観に沿った看護援助を提供することができた。 また,質問紙の結果では,障害によって意思決定場面が異なることが明らかとなったものの,意思決定に関わるサポート,情報提供や家族の求めるものなどには共通した傾向があり,家族の意思決定を支援する援助者の基本的な姿勢と必要なシステムが明らかとなった。 直接支援できる事例数に限界があり,援助モデルの検証が十分でなかったが,今後の事例への積み重ねの基盤となるモデルを提供することができたと考える。
|