2006 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の主体的な健康を創出・支援するための老人看護専門技術の評価指標の開発
Project/Area Number |
17592236
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
正木 治恵 千葉大学, 看護学部, 教授 (90190339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷本 真理子 千葉大学, 看護学部, 助教授 (70279834)
田所 良之 千葉大学, 看護学部, 助手 (50372355)
北島 美奈 千葉大学, 看護学部, 助手 (30375620)
黒田 久美子 千葉大学, 看護学部, 助教授 (20241979)
高橋 良幸 千葉大学, 看護学部, 助手 (30400815)
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Keywords | 看護学 / 高齢者 / 健康 / 評価指標 |
Research Abstract |
本研究は、高齢者の健康を包括的に捉え、高齢者の主体的な健康を創出・支援するために必要な老人看護専門技術を明らかにし、その評価指標を開発することを目的とした。老人看護専門技術として、(1)高齢者の健康を包括的に捉え把握していく高齢者健康アセスメント指標、(2)日常倫理(everyday ethics)を前提にした健康管理技術、(3)東洋医学的視点を取り入れたセルフケア支援技術の3点について、文献レビューとフィールドワーク調査を行い、その結果を統合して検討した。 その結果、国内外の文献レビューより、高齢者の健康を捉える観点として、<安定性><実現性><全体性>という3つの観点を導き出した。また、老人看護専門看護師や老年医学専門医などの老人看護・医療のエキスパートを対象にしたフィールドワーク(インタビューならびに参加観察)の分析結果から、次の事柄が明らかになった。すなわち、高齢者の健康は、バランスが取れている状態(過不足のない中庸の状態)を良い状態と捉え、医療・ケア提供者との相対性が高い文化的特徴を考慮した上で、多角的かつ縦断的な指標を用いて、高齢者自身の主観を含む全体的文脈からバランスの偏重をアセスメントしていくことが重要であり、東洋医学的視点が有益であることが示唆された。また、援助技術として、高齢者本人の志向に沿って、一人ひとりが持つ潜在能力を開発する可能性を備えるとともに、衰えていくことを受け入れる価値を創りだしていくことの重要性が明らかになった。以上を評価指標の基本事項として導いた。
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Research Products
(1 results)