2007 Fiscal Year Annual Research Report
先天異常の子どもの育児支援のための「育児ノート」作成とその活用に関する研究
Project/Area Number |
17592248
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
辻野 久美子 Yamaguchi University, 大学院・医学系研究科, 教授 (60269157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚原 正人 山口大学, 副学長 (20136188)
村上 京子 山口大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (10294662)
飯野 英親 山口大学, 医学部附属病院, 副看護部長 (20284276)
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Keywords | 育児ノート / 育児支援 / 先天異常 |
Research Abstract |
今年度は平成17・18年度に引き続き、先天異常児をもつ母親・家族の不安や育児負担の状況を把握して育児支援の方法を探り、日本遺伝看護学会誌上およびで国際学会で発表した。母親5名に対する面接調査から、子どもの年齢・疾患に応じた成長発達を支援することの重要性および、時期に応じた情報提供が効果的であることが示唆された。前方視的には育児ノートを活用することにより、児の日常生活や成長発達の様子および母親の率直で細やかな気持ちを把握することが可能となった。 本研究の目的を達成すべく、先天異常児の育児を支援する「育児ノート」を作成し、ダウン症候群や奇形症候群の子どもを持つ母親7名にノートを配付し、実際に活用した。「育児ノート」は遺伝外来診察時に活用し、修正を行いながら完成させた。「育児ノート」の内容と活用状況については、2007年国際看護学会(ICN)で発表した。「育児ノート」は診察時に母親が持参し、母親は自宅で、看護師は診察中または診察後に記入した。医療者側からの情報提供として、診察時の児の身長・体重記録用紙、検査結果のコピーや疾患に関する資料などの保管用紙、看護師記録用紙を用意し、それらに加えて母親記録用紙を準備した。「育児ノート」は母親と看護師・医師との交換ノートの役割を果たすとともに、「育児ノート」を通して母親・看護師・医師それぞれが児の成長発達の様子を前方視的に把握でき、児への理解と愛情を深めることに有効であった。
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Research Products
(20 results)