2005 Fiscal Year Annual Research Report
青年期糖尿病患者のセクシュアルヘルスケア教育プログラムの開発と検証
Project/Area Number |
17592257
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Gifu College of Nursing |
Principal Investigator |
田中 克子 岐阜県立看護大学, 看護学部, 教授 (20236574)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末原 紀美代 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (90112044)
川村 智行 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (60271186)
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Keywords | セクシュアルヘルスケア / セルフケア / 思春期・青年期 / 糖尿病患者 / 教育 |
Research Abstract |
思春期・青年期1型糖尿病患者の計画妊娠への理解を推進する基礎教育として「性教育セミナー」を開催した.計画妊娠の重要性と安全な妊娠・出産・育児を理解することに焦点を当てた「性教育セミナー」の効果について調査した.思春期・青年期1型糖尿病患者と保護者計34名を対象とした.性教育セミナーのプログラムは,1)糖尿病専門医による「糖尿病と妊娠」のスライドを使用した講演と講演後のディスカッション約60分,2)1型糖尿病をもつ30歳代女性の体験談(発症〜結婚〜妊娠〜子育て)の講演と講演後のディスカツション約60分であったセミナー受講前後に,患者には患者自身に対して,保護者にはあなたの子どもがどのように答えるかを予測した回答を問うかたちで,無記名で,直後の妊娠・出産育児に関する意識の変化を評価するために,同じ内容の自記式質問紙調査(5段階で評定)を行った.質問項目は<対象の背景>(1)年齢(2)性別,<妊娠・出産に関して>(3)子どもを産みたいと思っているか,(4)計画妊娠について知っているか,<出産希望時の相談>(5)妊娠について事前に医療関係者・相手と相談するか,<妊娠・出産・育児に対する困難>(6)病気を持っていることが妊娠・出産・育児を困難にすると思うか等13項目であった.結果,性教育セミナー受講前後では,計画妊娠の知識があるかどうかの患者の意識に有意な差が見られたが,その他の項目については認められなかった.しかし,患者と保護者は,セミナー受講後,出産希望時には医療機関に相談すると回答した割合が増え,糖尿病をもっていることが妊娠,出産,育児を困難にするとは思わないと回答した割合が増えた.また,患者は,妊娠希望時にはHbA1c7%未満を目指すと回答した割合が増えた.しかし,集団を単位とした教育形態は限界があることが明らかとなったため,今後,教育内容・方法について検討が必要である.
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